P-1. 大腸癌検診10年間の成績と課題

1987年度から1996年度の大腸癌検診(人間ドック, 地域・職域)延べ受診者数は329,268名, 要精検率4.1%, 精検受診率71%, 大腸癌269例(発見率0.08%)が発見され, 180例(67%)が早期癌であった. 精検受診率, 大腸癌発見率は地域集検が最も高率であった(各83%, 0.18%). 精検方法は, 注腸検査が年々減少し, 全大腸内視鏡の割合が急増している. 大腸癌発見率は男性(0.2%)が女性(0.1%)の2倍高率であった. また, 加齢とともに上昇し, 特に50歳以上の年代で高率であった. 大腸癌の部位は直腸29%, S 状結腸42%, 上行結腸12%, 横行結腸1...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 1999, Vol.48 (4), p.673-673
Hauptverfasser: 宮崎さおり, 三原修一, 黒田圭一郎, 吉岡律子, 佐渡美智代, 河津佐和子, 岩田桂子, 浜田幸生, 川島英敏, 本藤和子, 森元栄子, 小山和作
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:1987年度から1996年度の大腸癌検診(人間ドック, 地域・職域)延べ受診者数は329,268名, 要精検率4.1%, 精検受診率71%, 大腸癌269例(発見率0.08%)が発見され, 180例(67%)が早期癌であった. 精検受診率, 大腸癌発見率は地域集検が最も高率であった(各83%, 0.18%). 精検方法は, 注腸検査が年々減少し, 全大腸内視鏡の割合が急増している. 大腸癌発見率は男性(0.2%)が女性(0.1%)の2倍高率であった. また, 加齢とともに上昇し, 特に50歳以上の年代で高率であった. 大腸癌の部位は直腸29%, S 状結腸42%, 上行結腸12%, 横行結腸10%, 下行結腸5%, 盲腸1%であった. 壁深達度は, m50%, sm18%, mp7%, ss 以上20%であった. 早期癌では73%にポリペクトミーが施行され, 進行癌では99%が切除された. 10年生存率は早期癌100%, 進行癌70%であった. 大腸癌検診の普及によって, 多くの救命可能癌の発見が期待できるが, 検診の評価を高めていくためには, 継続的な精検受診勧奨, 精検の精度の向上等が重要である.
ISSN:0468-2513