子宮底部横切開法による帝王切開を施行した3症例
前置癒着胎盤が疑われる症例や胎盤が子宮前壁を広く覆い癒着胎盤が疑われる症例に対して, 胎盤への切り込みを避けることが出来る子宮底部横切開法が提唱されている. 今回我々は, 次回挙児希望のない症例に対して, 子宮底部横切開法による帝王切開を施行した3症例を経験したので報告する. 症例1は37歳, 7妊3産(自然流産1回, 人工妊娠中絶2回, 経腟分娩1回, 帝王切開2回). 胎盤は前回帝王切開創を含む子宮前壁を広く覆い, 癒着胎盤が疑われた. 妊娠37週3日に子宮底部横切開法による帝王切開を施行し, 癒着胎盤の診断で一期的に子宮を摘出した. 症例2は36歳, 3妊2産(帝王切開2回). 胎盤は前...
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Veröffentlicht in: | 現代産婦人科 2021-12, Vol.70 (1), p.1-5 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 前置癒着胎盤が疑われる症例や胎盤が子宮前壁を広く覆い癒着胎盤が疑われる症例に対して, 胎盤への切り込みを避けることが出来る子宮底部横切開法が提唱されている. 今回我々は, 次回挙児希望のない症例に対して, 子宮底部横切開法による帝王切開を施行した3症例を経験したので報告する. 症例1は37歳, 7妊3産(自然流産1回, 人工妊娠中絶2回, 経腟分娩1回, 帝王切開2回). 胎盤は前回帝王切開創を含む子宮前壁を広く覆い, 癒着胎盤が疑われた. 妊娠37週3日に子宮底部横切開法による帝王切開を施行し, 癒着胎盤の診断で一期的に子宮を摘出した. 症例2は36歳, 3妊2産(帝王切開2回). 胎盤は前回帝王切開創を含む子宮前壁を広く覆い, 癒着胎盤が疑われた. 妊娠37週3日に子宮底部横切開法による帝王切開を施行し, 癒着胎盤の診断で一期的に子宮を摘出した. 症例3は40歳, 3妊2産(帝王切開2回). 後壁優位の全前置胎盤で, 癒着胎盤が疑われた. 性器出血が増加したため, 妊娠32週4日に子宮底部横切開法による帝王切開を施行した. 癒着胎盤を認めたが, 子宮周囲の癒着が高度であったため子宮摘出は困難と判断し, 可及的に胎盤を剥離した後にバルーンタンポナーデ法を施行し, 手術を終了した. 前置癒着胎盤が疑われる症例や胎盤が子宮前壁を広く覆い癒着胎盤が疑われる症例に対して, 子宮底部横切開法を行うことで, 胎盤への切り込みを避けることができるので, 安全な手術が行えると考えられた. |
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ISSN: | 1882-482X |