マイクロ波子宮内膜アブレーション (MEA : microwave endometrial ablation) とレボノルゲストレル徐放型子宮内システム (LNG-IUS : levonorgestrel-releasing intrauterine system) を用いた過多月経および月経困難症の治療

過多月経や月経困難症に対し, 低侵襲な治療法としてマイクロ波子宮内膜アブレーション (MEA) およびレボノルゲストレル徐放型子宮内システム (LNG-IUS) の有用性が知られている. 当科にてLNG-IUSあるいはMEAにて治療を行った症例を後方視的に解析した. LNG-IUSあるいはMEA治療により, 月経痛スコアは有意に低下し, 経血量は著明に減少した. MEA治療後には, 約半数の症例で無月経となった. 追加治療を要した症例は, LNG-IUS施行群で11例 (36.7%) あり, そのうち器具の自然脱出が6例 (20.0%) にみられた. 一方, MEA後に追加治療を要した症例は5...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:現代産婦人科 2017-06, Vol.66 (2), p.229-233
Hauptverfasser: 池淵愛, 谷口文紀, 村上二朗, 山根恵美子, 森山真亜子, 柳樂慶, 東幸弘, 上垣崇, 原田省
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:過多月経や月経困難症に対し, 低侵襲な治療法としてマイクロ波子宮内膜アブレーション (MEA) およびレボノルゲストレル徐放型子宮内システム (LNG-IUS) の有用性が知られている. 当科にてLNG-IUSあるいはMEAにて治療を行った症例を後方視的に解析した. LNG-IUSあるいはMEA治療により, 月経痛スコアは有意に低下し, 経血量は著明に減少した. MEA治療後には, 約半数の症例で無月経となった. 追加治療を要した症例は, LNG-IUS施行群で11例 (36.7%) あり, そのうち器具の自然脱出が6例 (20.0%) にみられた. 一方, MEA後に追加治療を要した症例は5例 (16.7%) であった. 子宮が大きい場合には, 半数以上の症例で追加治療を要した. 過多月経や月経困難症に対して, LNG-IUSおよびMEAは有効な治療法であるが, 単独では十分な治療効果が得られない症例もあることから, 両治療法の適応については, さらに詳細な検討が必要である.
ISSN:1882-482X