妊娠28~31週時における子宮頸管長は早産の予測因子となるか?

【目的】妊娠中期における子宮頸管長の短縮と早産との関連については多くの報告があるが, 妊娠後期の子宮頸管長に関しては一定の見解は得られておらず, 妊娠後期において子宮頸管長が短縮した症例の取り扱いには苦慮することがある. そこで今回, 妊娠28~31週時に測定した子宮頸管長が早産の予測因子となるかを検討した. 【対象および方法】当院で分娩となった症例のうち, 多胎妊娠, 頸管縫縮術施行症例, 子宮頸管長計測以前の前期破水, 胎児奇形・染色体異常・死産症例, 人工早産となった症例, 上記時期の子宮頸管長計測時点で規則的な子宮収縮を認め入院管理を要した症例, 子宮頸管長計測後に切迫早産または前期破...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:現代産婦人科 2014-11, Vol.63 (1), p.79-82
Hauptverfasser: 折田剛志, 村田晋, 前川亮, 李理華, 山縣芳明, 田村博史, 杉野法広
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】妊娠中期における子宮頸管長の短縮と早産との関連については多くの報告があるが, 妊娠後期の子宮頸管長に関しては一定の見解は得られておらず, 妊娠後期において子宮頸管長が短縮した症例の取り扱いには苦慮することがある. そこで今回, 妊娠28~31週時に測定した子宮頸管長が早産の予測因子となるかを検討した. 【対象および方法】当院で分娩となった症例のうち, 多胎妊娠, 頸管縫縮術施行症例, 子宮頸管長計測以前の前期破水, 胎児奇形・染色体異常・死産症例, 人工早産となった症例, 上記時期の子宮頸管長計測時点で規則的な子宮収縮を認め入院管理を要した症例, 子宮頸管長計測後に切迫早産または前期破水以外の原因で入院管理を行った症例を除外し, 452例を対象とした. 子宮頸管長短縮のカットオフ値を15mm, 20mm, 25mm, 30mm, 35mmに設定し, それぞれの早産予測能を求めた. 【成績】対象症例のうち早産となったのは10例(2.2%)であった. 早産の予測において, 感度および特異度が最も優れているのは25mm以下をカットオフ値とした場合(感度30%, 特異度95.2%)であったが, 陽性的中率が12.5%と低かった. 【結論】今回の検討では, 妊娠28~31週時における子宮頸管長は早産の予測因子とはならなかった.
ISSN:1882-482X