プラチナ製剤・タキサン製剤耐性再発上皮性卵巣癌・卵管癌・腹膜癌に対するPegylated liposomal doxorubicin(PLD)の有用性および副作用の検討

[目的]プラチナ製剤・タキサン製剤耐性再発・再燃上皮性卵巣癌・卵管癌・腹膜癌に対するPegylated Liposomal Doxorubicin(PLD)40mg/m2以下の投与量の有用性および副作用について検討することを目的とした. [方法]当科で治療が施行されたプラチナ製剤およびタキサン製剤耐性の再発・再燃Mullerian carcinoma(上皮性卵巣癌, 卵管癌, 腹膜癌)のうちPLDが投与された17症例を対象とした. 副作用の評価はCTCAE v3.0に基づき, 効果判定はRECISTガイドラインあるいはRustinの判定基準(CA125)を用い行った. なお, 効果判定は2コー...

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Veröffentlicht in:現代産婦人科 2011-03, Vol.60 (2), p.265-269
Hauptverfasser: 光井崇, 児玉順一, 関典子, 久保光太郎, 黒川春菜, 斎藤雅子, 西田傑, 長谷川徹, 福島千加子, 楠本知行, 中村圭一郎, 本郷淳司, 平松祐司
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:[目的]プラチナ製剤・タキサン製剤耐性再発・再燃上皮性卵巣癌・卵管癌・腹膜癌に対するPegylated Liposomal Doxorubicin(PLD)40mg/m2以下の投与量の有用性および副作用について検討することを目的とした. [方法]当科で治療が施行されたプラチナ製剤およびタキサン製剤耐性の再発・再燃Mullerian carcinoma(上皮性卵巣癌, 卵管癌, 腹膜癌)のうちPLDが投与された17症例を対象とした. 副作用の評価はCTCAE v3.0に基づき, 効果判定はRECISTガイドラインあるいはRustinの判定基準(CA125)を用い行った. なお, 効果判定は2コース以上施行された症例について検討した. [結果]対象症例17症例の平均年齢は58.5歳 (39~77歳), 前化学療法施行回数の中央値は3回(1~7回), 初回化学療法からPLD使用までの期間の中央値は40ヶ月(5~124ヶ月), PLDの一回投与量の中央値は40mg/m2(35-40mg/m2), PLDの投与回数の中央値は5回(1~15回)であった. 効果判定が可能であった13症例中, RECISTガイドラインに基づきCRが1例, Rustinの判定基準に基づきCA125の75%奏効が3例および50%奏効が3例であった. grade2以上の副作用に関しては, grade2のinfusion reactionを1例, grade2の口内炎を5例, grade3の口内炎を1例, grade2の手足症候群を3例およびgrade3の手足症候群を1例に認めた. [結論]再発・再燃Mullerian carcinomaに対するPLD(40mg/m2)の有効性は高く, 複数レジメン使用後にも関わらず重篤な有害事象は認めず安全に投与可能であった.
ISSN:1882-482X