妊娠9週/品胎/卵巣過剰刺激症候群/卵巣茎捻転に対して腹腔鏡下捻転解除術を施行した一例

妊娠中の卵巣茎捻転に対しては良悪性や妊娠週数に関わらず緊急手術の対象となる. そして治療の基本は捻転した付属器の切除であり従来は開腹手術がおこなわれてきたが, 近年は腹腔鏡下手術がおこなわれることも増えてきた. 一方で捻転した卵巣が壊死状態でない場合など温存が可能な場合もあると考えられる. 我々が経験した症例は生殖補助医療により二絨毛膜三羊膜品胎が成立し, 妊娠9週に急性腹症の診断で救急搬送されてきた. 諸検査より卵巣過剰刺激症候群による腫大した卵巣が茎捻転を起こしたと判断し緊急腹腔鏡下手術をおこなった. 腹腔内を観察するに右卵巣は卵管とともに暗紫色となり時計回りに720度捻転していた. 捻転...

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Veröffentlicht in:現代産婦人科 2011, Vol.60 (1), p.7-11
Hauptverfasser: 兵頭慎治, 梶原涼子, 樋渡小百合, 東條伸平, 田中寛希, 弓削乃利人, 宮崎順秀, 河本裕子, 妹尾大作, 本田直利, 横山幹文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:妊娠中の卵巣茎捻転に対しては良悪性や妊娠週数に関わらず緊急手術の対象となる. そして治療の基本は捻転した付属器の切除であり従来は開腹手術がおこなわれてきたが, 近年は腹腔鏡下手術がおこなわれることも増えてきた. 一方で捻転した卵巣が壊死状態でない場合など温存が可能な場合もあると考えられる. 我々が経験した症例は生殖補助医療により二絨毛膜三羊膜品胎が成立し, 妊娠9週に急性腹症の診断で救急搬送されてきた. 諸検査より卵巣過剰刺激症候群による腫大した卵巣が茎捻転を起こしたと判断し緊急腹腔鏡下手術をおこなった. 腹腔内を観察するに右卵巣は卵管とともに暗紫色となり時計回りに720度捻転していた. 捻転解除によって卵管膨大部および卵管采の色調が暗紫色から赤褐色へと変化した. この所見により捻転卵巣への血流は再開したと判断し手術を終了した. 術後の妊娠経過は順調で術後5日目に退院した. 妊娠29週0日前期破水となり帝王切開術を施行した際, 左右卵巣に異常所見なく, 特に右卵巣周囲の癒着も認めなかった. 捻転解除による卵巣温存は卵巣茎捻転に対する治療の選択肢の一つとなる.
ISSN:1882-482X