ヒトパピローマウイルスの型別分類から見たHPV予防ワクチンの有効性の検討
HPVの予防ワクチンであるサーバリックスは一般に子宮頚癌の発症を6割から7割予防できるといわれている. 今回PCRを用いたHPVの型別分類を行い, その結果よりワクチンによるHPVの感染予防の有効性につき検討した. 対象は細胞診で今までに異常が出た患者99名であり, 内訳はベゼスダ分類でNILM34例, ASC-US9例, ASC-H3例, LSIL27例, HSIL25例, SCC1例である. High risk群のHPVの内の各型の陽性率は16型20.0%, 18型が15.0%で合わせて35%であった. cross protection効果が期待できるとされる31型, 33型45型を加味し...
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Veröffentlicht in: | 現代産婦人科 2010, Vol.59 (1), p.47-50 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | HPVの予防ワクチンであるサーバリックスは一般に子宮頚癌の発症を6割から7割予防できるといわれている. 今回PCRを用いたHPVの型別分類を行い, その結果よりワクチンによるHPVの感染予防の有効性につき検討した. 対象は細胞診で今までに異常が出た患者99名であり, 内訳はベゼスダ分類でNILM34例, ASC-US9例, ASC-H3例, LSIL27例, HSIL25例, SCC1例である. High risk群のHPVの内の各型の陽性率は16型20.0%, 18型が15.0%で合わせて35%であった. cross protection効果が期待できるとされる31型, 33型45型を加味してもサーバリックスによるHPVの感染予防効果は約40%程度と考える. HPVワクチンは悪性度の高い16型18型HPVの感染防止する点で重要ではあるが, 子宮癌を60から70%予防できるというのは日本での子宮癌患者に於けるHPV16型, 18型の占める割合にある程度cross protection効果を加味した値であり, 実際のHPV感染予防効果は40%程度であることを念頭においておかないといけない. |
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ISSN: | 1882-482X |