臨床検査室における受入不可検体の削減に向けたリスクマネジメント
「I. 緒言」 臨床検査の工程は, 検査依頼, 患者準備, 検体採取, 検体搬送, 検体仕分などの検査前プロセスと検査材料の前処置, 検査, 検査結果の妥当性確認, 検査結果の解釈などの検査プロセス, 結果報告, 検体の保管などの検査後プロセスに分けられる. 検査プロセスと検査後プロセスにおいては標準化が進み, 数々の外部精度管理調査結果からも検査結果の施設間差がなくなっていることが認められるが, 検査前プロセスに関してはこの限りではない. 特に採血を初めとする検体採取においては検体採取者に依存する技術的誤差が生じやすく, 検査に適さない検体, すなわち受入不可検体が発生する要因となる. 受入...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2020-03, Vol.43 (2), p.153-160 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「I. 緒言」 臨床検査の工程は, 検査依頼, 患者準備, 検体採取, 検体搬送, 検体仕分などの検査前プロセスと検査材料の前処置, 検査, 検査結果の妥当性確認, 検査結果の解釈などの検査プロセス, 結果報告, 検体の保管などの検査後プロセスに分けられる. 検査プロセスと検査後プロセスにおいては標準化が進み, 数々の外部精度管理調査結果からも検査結果の施設間差がなくなっていることが認められるが, 検査前プロセスに関してはこの限りではない. 特に採血を初めとする検体採取においては検体採取者に依存する技術的誤差が生じやすく, 検査に適さない検体, すなわち受入不可検体が発生する要因となる. 受入不可検体に関する報告はあるが, 受入不可検体の減少へ向けての取組と効果の検証に関する報告は見あたらない. 今回我々は, ISO15189認定取得を契機に「検査受入不可評価記録」をつけ始めた. |
---|---|
ISSN: | 0913-3763 |