生化学自動分析装置を用いたインドシアニングリーン測定法の検討
「I. 緒言」インドシアニングリーン (indocyanine green, ICG) 排泄試験は, 肝機能や肝予備能の把握に有用であり, 肝臓外科において切除可能な領域の判断にも用いられている. 従来より血中ICG測定に用いられてきた標準操作法では, ICGの静注前の血清を対照としてICG静注後の吸光度を測定し, ICGの血中停滞率を算出する. この方法では, 少なくともICGの静注前・後2回の採血が必要である. また, 負荷前・後で血清の溶血や混濁 (乳び) の状況が変化すると, ICGの血中停滞率値が有意な影響を受ける. それに対し, 次亜塩素酸等でICG負荷後血清のICGを脱色して対照...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2019-09, Vol.42 (4), p.200-204 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」インドシアニングリーン (indocyanine green, ICG) 排泄試験は, 肝機能や肝予備能の把握に有用であり, 肝臓外科において切除可能な領域の判断にも用いられている. 従来より血中ICG測定に用いられてきた標準操作法では, ICGの静注前の血清を対照としてICG静注後の吸光度を測定し, ICGの血中停滞率を算出する. この方法では, 少なくともICGの静注前・後2回の採血が必要である. また, 負荷前・後で血清の溶血や混濁 (乳び) の状況が変化すると, ICGの血中停滞率値が有意な影響を受ける. それに対し, 次亜塩素酸等でICG負荷後血清のICGを脱色して対照とする方法は, ICG負荷前の採血が不要である. さらに近年, 過ヨウ素酸によりICGを消去して対照とする, 自動分析装置を用いた過ヨウ素酸消去法が開発された. この方法は, ICG負荷後の血清のみで測定が完了し, 検査結果の自動登録が容易に可能なことから検体の取り違いや入力ミスの可能性が低減するなど, 有用性が高いと考えられる. |
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ISSN: | 0913-3763 |