意識障害における救急検査のあり方
「I. はじめに」 意識障害(disturbance of consciousness: DOC)は, 救急診療において日常的に経験する症候であるが, 緊急度や重症度はさまざまであり, 原因疾患も多岐にわたる. 初期診療における臨床検査の役割は, 病態把握と診断(原因鑑別)である. この役割を果たすためには, 緊急度に即した迅速性と正確な診断がなされるための検査精度を備えていることが必要である. 本稿では, 意識障害を例に迅速性と精度保証の向上を目的とした, 救急初期診療における臨床検査のあり方について述べる. 「II. 意識障害について」 1. 病態 意識清明とは覚醒していることに加えて周囲...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2017-09, Vol.40 (4), p.206-214 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. はじめに」 意識障害(disturbance of consciousness: DOC)は, 救急診療において日常的に経験する症候であるが, 緊急度や重症度はさまざまであり, 原因疾患も多岐にわたる. 初期診療における臨床検査の役割は, 病態把握と診断(原因鑑別)である. この役割を果たすためには, 緊急度に即した迅速性と正確な診断がなされるための検査精度を備えていることが必要である. 本稿では, 意識障害を例に迅速性と精度保証の向上を目的とした, 救急初期診療における臨床検査のあり方について述べる. 「II. 意識障害について」 1. 病態 意識清明とは覚醒していることに加えて周囲を認識できる状態であり, 開眼, 言語, 動作など外界からの刺激や情報に反応できる状態である. したがって意識障害とは, 物事を正しく理解することや, 周囲の刺激に対する適切な反応が損なわれて意識が清明でなくなった状態である. |
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ISSN: | 0913-3763 |