酵素活性測定法の分析システム構築法 (その1) - 臨床医の要望と検査技師の要望を取り入れた分析システム構築法

「1. はじめに」 酵素活性測定は広く用いられている検査で, 汎用自動分析装置で測定されていることが多く, スクリーニング検査として, また, 診断基準に取り入れられている検査もあります. これらの分析値の安定性と正確性を確保するため, 相対分析法が広く用いられています. しかし, 物質濃度定量法と異なり, 相対分析を行っても正確度に影響を与える因子があるので, この点を正しく理解する必要があります. 検査法構築の一つの理想は, 検査に込められた診療医の要望を汲み取り, 併せて分析者の希望を叶えた分析システムにあります. すなわち, 分析分解能そして測定下限や上限に関する診療医と分析担当者の要...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:生物試料分析 2015-03, Vol.38 (2), p.146-152
Hauptverfasser: 小川善資, 沼上清彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」 酵素活性測定は広く用いられている検査で, 汎用自動分析装置で測定されていることが多く, スクリーニング検査として, また, 診断基準に取り入れられている検査もあります. これらの分析値の安定性と正確性を確保するため, 相対分析法が広く用いられています. しかし, 物質濃度定量法と異なり, 相対分析を行っても正確度に影響を与える因子があるので, この点を正しく理解する必要があります. 検査法構築の一つの理想は, 検査に込められた診療医の要望を汲み取り, 併せて分析者の希望を叶えた分析システムにあります. すなわち, 分析分解能そして測定下限や上限に関する診療医と分析担当者の要望を十分に叶えられる分析システムを構築することです. なお, 物質定量法と重なる部分が多いため, 相違する部分を中心に記述します. 使用する装置の性能によって, 分析できる範囲や精密度が大きく変化しますが, 分析機器の性能は各自の装置で確認しなければなりません.
ISSN:0913-3763