終末期がん患者に対するLentinus edodes mycelia-enriched diet (L・E・M(R))の投与効果に関する臨床的研究
「I. 緒言」Lentinus edodes mycelia(L・E・M)は, シイタケ菌糸体培養抽出物であり, バガス(サトウキビの搾りかす)と脱脂米糠を主成分とした固形培地でシイタケ菌を培養し, 熱水抽出・精製した粉末である. L・E・Mについてはこれまでに多くの研究が行われ, 肝障害に対する改善効果1-3), 抗腫瘍効果4, 5), あるいは動脈硬化予防効果6)などが報告されている. 特に, 肝障害に対しては, 最近本講座で実施した多施設共同研究では, わが国に多発し肝細胞癌の発症に最も関与が深いC型慢性肝炎患者に対するL・E・Mの投与は, 安全かつ明らかに肝機能を改善することが示された...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2013-03, Vol.36 (2), p.153-160 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」Lentinus edodes mycelia(L・E・M)は, シイタケ菌糸体培養抽出物であり, バガス(サトウキビの搾りかす)と脱脂米糠を主成分とした固形培地でシイタケ菌を培養し, 熱水抽出・精製した粉末である. L・E・Mについてはこれまでに多くの研究が行われ, 肝障害に対する改善効果1-3), 抗腫瘍効果4, 5), あるいは動脈硬化予防効果6)などが報告されている. 特に, 肝障害に対しては, 最近本講座で実施した多施設共同研究では, わが国に多発し肝細胞癌の発症に最も関与が深いC型慢性肝炎患者に対するL・E・Mの投与は, 安全かつ明らかに肝機能を改善することが示された1). 一方, L・E・Mの腫瘍に関する効果についてはこれまでに詳細な臨床的研究は行われていない. 先のC型慢性肝炎に対する効果から推察すると, L・E・Mの投与はたとえ進行がんあるいは終末期がん患者に対しても, がんに対する直接的な効果は明確ではないかもしれない. |
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ISSN: | 0913-3763 |