潜在基準値抽出法による2時間クレアチニンクリアランスの基準範囲の設定
I.緒言 腎糸球体機能の的確な把握には, イヌリン(inulin)やチオ硫酸ナトリウム(thiosulfuric acid sodium)を用いる糸球体濾過率(Glomerular Filtration Rate:GFR)の測定が用いられる. しかし, 理想的なGFR物質はinulinであるが, わが国では人への使用が認められず, ようやく2006年8月にinulinが市販され, 保険診療としてGFR測定が可能となった. しかし, 患者に副作用や安静拘束など負担が大きく, 実施および測定も煩雑である. そのため, クレアチニンクリアランス(Creatinine Clearance:Ccr)の測...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2007, Vol.30 (5), p.431-436 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | I.緒言 腎糸球体機能の的確な把握には, イヌリン(inulin)やチオ硫酸ナトリウム(thiosulfuric acid sodium)を用いる糸球体濾過率(Glomerular Filtration Rate:GFR)の測定が用いられる. しかし, 理想的なGFR物質はinulinであるが, わが国では人への使用が認められず, ようやく2006年8月にinulinが市販され, 保険診療としてGFR測定が可能となった. しかし, 患者に副作用や安静拘束など負担が大きく, 実施および測定も煩雑である. そのため, クレアチニンクリアランス(Creatinine Clearance:Ccr)の測定が, 食事・運動・蛋白異化・日内変動に影響されにくく, 簡便でほぼ同等の情報が得られるため広く利用されている. Ccrの測定法には24時間の蓄尿を行う24時間法(24hrCcr)と1時間毎に2回行う2時間法(2hrCcr)があるが, 後者は前者と異なり日内変動の影響を受ける可能性はあるものの, 患者の負担が少なく, 採尿ミスが起こりにくい点で優れている. |
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ISSN: | 0913-3763 |