生化学検査の基準値と性差について, 11年間の短大生集計から
「I. 緒言」近年, わが国において臨床化学的な測定法の基準化は積極的になされている. そして, それらの測定法に対応する標準物質が容易に利用できる環境にある. 検査施設で各種の外部精度管理に参加されており, 検査値は普遍的な値に進化しつつあり, 測定の精密性および正確性は以前と比べものにならないほど向上している. 我々は, 教育の一環として学生の生活習慣の実情を調査してきた. 年齢層は20歳台に限るが11年間の集積された成績であるので信頼性は高い. 基準値と性差について興味ある知見を得たので報告する. 最近, 性差医療の概念が提案されているのでこの報告が寄与できると考える. 「II. 方法と...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2006, Vol.29 (4), p.369-374 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」近年, わが国において臨床化学的な測定法の基準化は積極的になされている. そして, それらの測定法に対応する標準物質が容易に利用できる環境にある. 検査施設で各種の外部精度管理に参加されており, 検査値は普遍的な値に進化しつつあり, 測定の精密性および正確性は以前と比べものにならないほど向上している. 我々は, 教育の一環として学生の生活習慣の実情を調査してきた. 年齢層は20歳台に限るが11年間の集積された成績であるので信頼性は高い. 基準値と性差について興味ある知見を得たので報告する. 最近, 性差医療の概念が提案されているのでこの報告が寄与できると考える. 「II. 方法と材料」1994年から2004まで調査した. 延べ1106名の調査である. 12~14時間の絶食時間後に5ml採血した. 対象学生は2年生, 女性938名(年齢20.0±1.0), 男性167名(年齢20.3±1.6)である. 採血時に問診票と検査のインフォームドコンセントを得た. 検査項目は総コレステロール(TC), トリグリセリド(TG), HDLコレステロール(HDL-C), LDLコレステロール(LDL-C), Lp(a), アポリポ蛋白(apoA1, apoB, apoE), グルコース(Glu), AST, ALT, 血清ナトリウム(Na), 血清カリウム(K), 血清クロール(Cl), 血清総蛋白(TP), 血清蛋白分画(A/G, Alb, α1glob, α2glob, βglob, γgIob)である. |
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ISSN: | 0913-3763 |