広島県における多施設で測定した酵素6項目の個人の生理的変動幅の設定と許容誤差限界の有用性の評価
従来までに報告されている生理的変動幅の設定1-4)は過度な食事や運動を制限し短期間, 少数母集団, 1施設測定の条件で調べられている. 1989年より日本臨床化学会において酵素6項目の勧告法5-10)および常用基準法11)が発表され, さらに, 日本, 常用酵素標準物質(CERM:certified Enzyme Reference Materials)12)を用いることにより標準化対応法に正確度の伝達13)が可能となり, 施設間差是正14-17)が容易になった. そこで今回, 広島県臨床生化学研究会「もみじ会」のうち7施設においてCERMによるキャリブレーション法で酵素6項目の正確度の保証と...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2002-12, Vol.25 (5), p.367-373 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 従来までに報告されている生理的変動幅の設定1-4)は過度な食事や運動を制限し短期間, 少数母集団, 1施設測定の条件で調べられている. 1989年より日本臨床化学会において酵素6項目の勧告法5-10)および常用基準法11)が発表され, さらに, 日本, 常用酵素標準物質(CERM:certified Enzyme Reference Materials)12)を用いることにより標準化対応法に正確度の伝達13)が可能となり, 施設間差是正14-17)が容易になった. そこで今回, 広島県臨床生化学研究会「もみじ会」のうち7施設においてCERMによるキャリブレーション法で酵素6項目の正確度の保証と施設間差是正を行った上で, 問診表を参考に性別, 年齢, 肥満度, 飲酒, 喫煙, 運動の影響を考慮し, 各施設の日常生活に即している基準個体を抽出した. これらを対象に毎月1回12ヶ月間の採血および測定を行い, 統計学的処理により個人の生理的変動の設定18)を試みた. また, 一方で個人の生理的変動幅は, 自動分析機器の分析技術の観点から, 精密度の判断基準として許容誤差限界19)を1/2SPを用いて判定し, さらには日本臨床検査標準協議会(JCCLS)により「外部精度評価(EQA)標準化のためのガイドライン(JCCLS GP2-P1)」20)の中で, 外部精度管理評価の基準に用いる動きがあり, その設定が重要視されている. |
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ISSN: | 0913-3763 |