循環器疾患におけるインスリン抵抗性とサイトカインについて
インスリン抵抗性1)~4)とはインスリンの標的細胞となっている末梢組織(とくに骨格筋)におけるインスリンによる糖利用促進作用の障害, 肝臓におけるインスリンの糖産生抑制作用の障害など, インスリン作用が低下している状態を指し, インスリン感受性試験(SSPG法: Steady State Plasma Glucose法, グルコース, クランプ法など)5), 6)により評価される. 近年糖尿病だけでなく, 肥満, 脂質代謝異常, 高血圧などの多くの疾患においてインスリン抵抗性の存在が認められることが明らかになった. インスリン抵抗性が動脈硬化のリスクファクターとなるこれらの疾患と重複して認めら...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2000-03, Vol.23 (2), p.131-136 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | インスリン抵抗性1)~4)とはインスリンの標的細胞となっている末梢組織(とくに骨格筋)におけるインスリンによる糖利用促進作用の障害, 肝臓におけるインスリンの糖産生抑制作用の障害など, インスリン作用が低下している状態を指し, インスリン感受性試験(SSPG法: Steady State Plasma Glucose法, グルコース, クランプ法など)5), 6)により評価される. 近年糖尿病だけでなく, 肥満, 脂質代謝異常, 高血圧などの多くの疾患においてインスリン抵抗性の存在が認められることが明らかになった. インスリン抵抗性が動脈硬化のリスクファクターとなるこれらの疾患と重複して認められることからインスリン抵抗性が動脈硬化の発症7)や関連について注目されてきており, この原因の1つとして炎症性サイトカインの関与についての報告が多くなされている. 今回, 我々は炎症性サイトカイン(TNF-α(Tumor necrosis factor-α), IL-6)と炎症性サイトカイン関連レセプター(soluble TNF receptor-I: sTNR-I, soluble TNF receptor-H: sTNF-RII)を測定することにより, インスリン抵抗性とサイトカインの関係について若干の知見を得たので報告する. |
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ISSN: | 0913-3763 |