クレアチニン測定酵素法液状試薬の評価

「緒言」血清クレアチニン測定は, 腎臓機能を把握する簡便な検査として日常検査の中でも特に重要な項目である. 特に腎臓疾患での血清クレアチニン測定値は重要で, 定量感度は小数点第二位まで必要と言われている. しかし, 現在広く用いられているJaffe法は特異性, 定量感度ともにこれら臨床の要求を満たしていない. また, その正確性を日本臨床化学会の血清クレアチニン測定勧告法1)で評価すると, 正の一定系統誤差2)がみられる. Jaffe法に代わる方法として, 酵素的測定法が開発され市販されたが, その特異性に問題のあることが指摘され3), メーカーによる改善の努力がなされ成果4)を挙げつつある....

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Veröffentlicht in:生物試料分析 1994-12, Vol.17 (5), p.332-337
Hauptverfasser: 大澤進, 武藤透, 真々田賢司, 吉田俊彦, 飯田眞司, 米満博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」血清クレアチニン測定は, 腎臓機能を把握する簡便な検査として日常検査の中でも特に重要な項目である. 特に腎臓疾患での血清クレアチニン測定値は重要で, 定量感度は小数点第二位まで必要と言われている. しかし, 現在広く用いられているJaffe法は特異性, 定量感度ともにこれら臨床の要求を満たしていない. また, その正確性を日本臨床化学会の血清クレアチニン測定勧告法1)で評価すると, 正の一定系統誤差2)がみられる. Jaffe法に代わる方法として, 酵素的測定法が開発され市販されたが, その特異性に問題のあることが指摘され3), メーカーによる改善の努力がなされ成果4)を挙げつつある. また, 試薬の無調製化を目的とした液状試薬の開発は, クレアチニンの酵素的測定試薬にも適用されるに至った. 特に血清クレアチニン測定は, 緊急検査項目でもあり, 液状化の適応が最も望まれている検査である. 今回, 我々は小野薬品工業より発売されたクレアチニン測定用の酵素法液状試薬ダイヤカラー・リキッドCREを使用する機会を得, 血清クレアチニン測定の勧告法による正確性の評価を中心にして, その特異性, 感度など基本的な定量特性を検討したので報告する.
ISSN:0913-3763