モノクローナル抗体を用いた酵素免疫測定法による健常人とウイルス感染例の血清中遊離T8濃度
末梢血中のTリンパ球はT4サブセットとT8サブセットに分類されており, T4サブセットはBリンパ球の抗体産生促進, 他のTリンパ球の機能を誘導するなどの作用を有し, T8サブセットは抗体産生の抑制, 細胞障害作用を持ち, 免疫機構の調整, 生体防御を任っている. 現在, リンパ球表面マーカー抗原の検査はフローサイトメトリー(FCM)により実施さり, 百分率として表現されており, 免疫学的異常を伴う疾患や白血病, 癌などのモニターとして重要視されている. しかし, これらは相対的な増減を示すものであり, 直接定量できる方法は現在までのところ見当らない. 今回我々は2つのモノクローナル抗体を用いた...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 1988, Vol.11 (2), p.60-66 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 末梢血中のTリンパ球はT4サブセットとT8サブセットに分類されており, T4サブセットはBリンパ球の抗体産生促進, 他のTリンパ球の機能を誘導するなどの作用を有し, T8サブセットは抗体産生の抑制, 細胞障害作用を持ち, 免疫機構の調整, 生体防御を任っている. 現在, リンパ球表面マーカー抗原の検査はフローサイトメトリー(FCM)により実施さり, 百分率として表現されており, 免疫学的異常を伴う疾患や白血病, 癌などのモニターとして重要視されている. しかし, これらは相対的な増減を示すものであり, 直接定量できる方法は現在までのところ見当らない. 今回我々は2つのモノクローナル抗体を用いた血清中遊離T8測定1)Kit「CELL FREE T8 TEST KIT」(T Cell Sciences, Inc.)を入手する機会を得, 測定条件に関する検討と, 健常者の年代層別における血清中遊離T8濃度を測定した. I. 実験方法 1. 試料 健常者血清は1988年3月に当社に従事する者えうち129名(男性20~63才, 68名, 女性20~62才, 61名)より採血し, 血清分離したものを用いた. |
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ISSN: | 0913-3763 |