ビリルビンメーターで測定した新生児ビリルビン濃度の信頼性

ビリルビンメーターは新生児黄疸のベッドサイドにおける管理に最も有力な測定機器であるが, 異常値を呈した時にジアゾ法を用いた確認が奨められている1, 2). また, ビリルビンメーターのキャリブレーションには市販の標準血清が用いられているが, 同血清はジアゾ法での分析を主体として表示されており, ビリルビンメーターに適した標準血清はずくなく, その選択を違えると, 新生児のビリルビン濃度に誤った値が得られることがあり注意が必要とされている3). 今回, われわれは, 以上の観点から新生児黄疸血清を試料としジアゾ法を用いて測定した検量線を内蔵固定したビリルビンメーター(ビルメータ-A, Model MEB-333, 持田製薬株式会社)を使用し, その検討を行ったところ, ジアゾ法による分析値と良好な相関関係が得られ, また, 異常値の信頼性も良くジアゾ法による再確認の必要性も認められなかったので, その成績について報告する.