pH自動補正のできるカルシウムイオン自動分析装置セラ250の基礎的検討
「はじめに」カルシウム(以下Caと略す)は, 他の電解質とともに生体内にひろく分布し, 血漿(清)中に約5mEq/l存在する. 血漿(清)中のCaは, 主としてアルブミンと結合したタンパク結合型, クエン酸や重炭酸などと塩となった非解離塩型およびイオンとして遊離しているイオン型の3型で存在する. このうち生理作用に関与するのはカリシウムイオン(以下Ca2+と略す)とされており, 血漿Ca測定において, 一般に行なわれている総Ca測定に加えて, Ca2+の測定を行うことが望まれている. 従来, 総Ca濃度と総タンパク濃度からCa2+を推定することが行なわれていた1)が, 満足しうるものではなかっ...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 1983, Vol.6 (3), p.6-11 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」カルシウム(以下Caと略す)は, 他の電解質とともに生体内にひろく分布し, 血漿(清)中に約5mEq/l存在する. 血漿(清)中のCaは, 主としてアルブミンと結合したタンパク結合型, クエン酸や重炭酸などと塩となった非解離塩型およびイオンとして遊離しているイオン型の3型で存在する. このうち生理作用に関与するのはカリシウムイオン(以下Ca2+と略す)とされており, 血漿Ca測定において, 一般に行なわれている総Ca測定に加えて, Ca2+の測定を行うことが望まれている. 従来, 総Ca濃度と総タンパク濃度からCa2+を推定することが行なわれていた1)が, 満足しうるものではなかった. 最近, イオン選択電極の開発が進み, 各種イオンが精度よく測定できるようになり, カルシウムイオン電極についても実用化が進められている2~4). 今回, 悲々は, 堀場製作所より試作されたカルシウムイオン自動分析装置セラ250の検討を試みたのでその結果を報告する. 装置の概要および測定原理本装置のサンプリングフローシートをFig. 1に示した. |
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ISSN: | 0913-3763 |