分光光度計デルタ1000の評価

「はじめに」近年, 酵素活性測定の標準化が叫ばれ, 種々の勧告案あるいは試案1)~4)が発表されている. それらはいずれも酵素活性測定は初速度をもっておこなうと定義され, 絶対分析でおこなうことが条件となっている. 一方, 日常検査を考えた場合には増大する検体数に対処するために相対分析法である自動分析法が処理能力や機器, 試薬の簡易さ等の理由でより普及しているのが現状であろう. しかし, この相対分析法も標準化に対応する必要があるものと考える. 相対分析法による酵素活性測定の標準化に際しては用いる標準物質である管理血清等の検定あるいは管理にはやはり絶対分析を用いなければならない. このように,...

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Veröffentlicht in:生物試料分析 1978, Vol.1 (3/4), p.66-71
Hauptverfasser: 高橋芳郎, 丸井洋二, 中尾義喜, 久城英人, 榊原博, 児玉順三, 林長蔵
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」近年, 酵素活性測定の標準化が叫ばれ, 種々の勧告案あるいは試案1)~4)が発表されている. それらはいずれも酵素活性測定は初速度をもっておこなうと定義され, 絶対分析でおこなうことが条件となっている. 一方, 日常検査を考えた場合には増大する検体数に対処するために相対分析法である自動分析法が処理能力や機器, 試薬の簡易さ等の理由でより普及しているのが現状であろう. しかし, この相対分析法も標準化に対応する必要があるものと考える. 相対分析法による酵素活性測定の標準化に際しては用いる標準物質である管理血清等の検定あるいは管理にはやはり絶対分析を用いなければならない. このように, Rate Assayによる絶対分析が日常検査に頻繁に実施される可能性が生じてくるものと思われる. 従って, 比較的簡単にRate Assayをおこない得る機器が必要となる. 今回, 温度制御されたセル室, タイマー等Rate Assayをおこなうのに必要な装置を内蔵した分光光度計デルタ1000(SKI社, 輸入:栄研化学株式会社, 販売:(株)アナリス)について検討したのでその成績を報告する.
ISSN:0913-3763