前立腺癌に対する術中計画による高線量率組織内照射の初期経験

【目的】高線量率組織内照射(HDR-Bt)は局所限局性前立腺癌の治療選択肢として確立している. 現在のHDR-Btは照射針刺入後にCTなどを撮影して治療計画をする方法が主流であり, 照射針の位置や前立腺およびorgan at risk(OAR)である尿道や直腸の位置関係により標的臓器への線量不足やOARへの過線量が生じうる. 我々はHDR-Btにおける尿道や直腸への線量が有害事象と相関することを報告してきたが, 今回, 術中治療計画をガイドに治療を行うシステムを導入しHDR-Btを施行したので, その初期経験を報告する. 【方法と対象】局所限局性前立腺癌2例に本方法を適応した. 外照射:45G...

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Hauptverfasser: 清塚誠, 秋元哲夫, 橋本弥一郎, 那須佐知子, 中村香織, 前林勝也, 橋本恭伸, 田邊一成, 三橋紀夫, 中野隆史
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】高線量率組織内照射(HDR-Bt)は局所限局性前立腺癌の治療選択肢として確立している. 現在のHDR-Btは照射針刺入後にCTなどを撮影して治療計画をする方法が主流であり, 照射針の位置や前立腺およびorgan at risk(OAR)である尿道や直腸の位置関係により標的臓器への線量不足やOARへの過線量が生じうる. 我々はHDR-Btにおける尿道や直腸への線量が有害事象と相関することを報告してきたが, 今回, 術中治療計画をガイドに治療を行うシステムを導入しHDR-Btを施行したので, その初期経験を報告する. 【方法と対象】局所限局性前立腺癌2例に本方法を適応した. 外照射:45Gy後にHDR-Bt:9Gy×2回で治療を行った. HDR-Btの治療計画にはSWIFT systm(Nucletron社製)を用いた. 経直腸超音波(TRUS)画像を用いて, 尿道・直腸への最大線量が処方線量の150%および75%以下となるように設定して治療計画を施行した. 最適化はInverse optimizationで行い, 必要に応じてgraphical opimizationを併用した. 術中治療計画をガイドに照射針を最適な位置に刺入し, 予定位置とのずれを補正後にDose Volume Histogram(DVH)を確認し最終治療計画とし砕石位のまま照射を行った. 2回目の照射時にも再度TRUS画像を取り込み, 前立腺やOARの輪郭および照射針の位置補正をした上で治療計画を立て治療を行った. 【結果】治療計画と照射針刺入に2時間半前後を要したが, 2例のDVHパラメーターはD90:95%以上, OARへの線量も日標基準線量以下であった. 2回目の治療時に照射針位置のずれがみられたが, 補正により目標の線量分布が得られた. 【結論】術中計画によるHDR-Btは有害事象低減へ向けた有効な方法として期待できる.
ISSN:1040-9564