JASTRO研究グループによる標準的放射線治療法を用いた食道表在癌の治療成績: 中間報告
「はじめに」食道癌はかつては進行癌の状態で診断されることが多かったが, 近年の内視鏡技術の進歩により, 表在癌の状態で発見される機会も増加してきている. 食道表在癌の標準的治療方針は, 小さなm1-m2癌では内視鏡的粘膜切除術(EMR), m3以上の深達度の場合には, 広範なリンパ節郭清を伴う食道(亜)全摘術とされ, 放射線治療の役割は必ずしも明確ではなかった1). しかしながら, 最近, 放射線治療による良好な治療成績も報告されるようになってきており1), 少なくともEMR不能例では手術と並んで標準治療となりうる可能性も出てきている. 一方で, 放射線治療の方法は施設毎に大きく異なっており,...
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Veröffentlicht in: | Journal of JASTRO 2005, Vol.17(3), pp.187-193 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」食道癌はかつては進行癌の状態で診断されることが多かったが, 近年の内視鏡技術の進歩により, 表在癌の状態で発見される機会も増加してきている. 食道表在癌の標準的治療方針は, 小さなm1-m2癌では内視鏡的粘膜切除術(EMR), m3以上の深達度の場合には, 広範なリンパ節郭清を伴う食道(亜)全摘術とされ, 放射線治療の役割は必ずしも明確ではなかった1). しかしながら, 最近, 放射線治療による良好な治療成績も報告されるようになってきており1), 少なくともEMR不能例では手術と並んで標準治療となりうる可能性も出てきている. 一方で, 放射線治療の方法は施設毎に大きく異なっており, 食道表在癌に対する標準治療の一つとして確立されるためには, 放射線治療の方法の標準化が必要と考えられた. そのため, 山田を代表とするJASTRO研究クループにより食道表在癌の放射線治療の標準化の研究が行われた. 2000年には研究グループによる多施設の治療テータの解析結果を基にして, 食道表在癌に対する標準的な放射線治療法が提唱され, 総線量, 分割回数, 腔内照射法などの大まかな治療方針が示された2). さらに, 研究グループでは, この標準的な放射線治療法の枠内で行われた食道表在癌に対する放射線治療の信頼性の高い治療成績を得ることを企図し, 2000年7月より研究協力施設を募り, 前向きのテータ集積を行ってきた本研究では, 研究協力施設において治療された食道表在癌の中期的治療成績をまとめ, カイドラインの正当性につき中間評価を行った. |
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ISSN: | 1040-9564 1881-9885 |
DOI: | 10.11182/jastro.17.187 |