肝細胞癌の門脈腫瘍塞栓に対する集学的治療成績からみた放射線治療の有用性

玉995年8月から1999年裏2月までに肝細胞癌の門脈腫瘍塞栓に対し放射線治療を行った24例を対象に治療成績を検討した. 門脈腫瘍塞栓の程度はVp2: 3例, Vp3: 14例, Vp4: 7例 (Vp3, Vp4の各1例にVv3を合併) であった, 全例T4症例であり, また肝障害度はA: 8例, B: 11例, C: 4例, 不明: 1例であった. 放射線治療は4MVあるいは10MVX線を用い, 治療計画はModulexあるいはFOCUSで計画した. 照射法は前後対向二門照射: 3例, 直交二門照射: 2例, 三門照射: 2例, 四門照射: 17例であった. 総線量は4-50Gy (中央値...

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Veröffentlicht in:Journal of JASTRO 2002/03/25, Vol.14(1), pp.33-38
Hauptverfasser: 姫井, 健吾, 山本, 道法, 勝井, 邦彰, 吉田, 敦史, 武本, 充広, 小林, 満, 黒田, 昌宏, 栄, 勝美, 金澤, 右, 平木, 祥夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:玉995年8月から1999年裏2月までに肝細胞癌の門脈腫瘍塞栓に対し放射線治療を行った24例を対象に治療成績を検討した. 門脈腫瘍塞栓の程度はVp2: 3例, Vp3: 14例, Vp4: 7例 (Vp3, Vp4の各1例にVv3を合併) であった, 全例T4症例であり, また肝障害度はA: 8例, B: 11例, C: 4例, 不明: 1例であった. 放射線治療は4MVあるいは10MVX線を用い, 治療計画はModulexあるいはFOCUSで計画した. 照射法は前後対向二門照射: 3例, 直交二門照射: 2例, 三門照射: 2例, 四門照射: 17例であった. 総線量は4-50Gy (中央値50Gy) であった. 全例で主腫瘍に対してTAEあるいはTAIが照射の前後あるいは照射中のいずれかに併用した, 治療前と治療後1ヶ月までに施行されたCTあるいは血管造影にて腫瘍塞栓の変化を観察した. 効果を認めたものは12例, 不変4例であり, 増大した症例はなく, 画像評価できなかった症例は6例であった. 肝機能への影響について一時的に肝機能低下を認めるが, 1ヶ月後には回復した. 全症例の観察期間は1. 2-583ヶ月 (中央値5. 1ヶ月) であった. 1年原病生存率は24.4%であり, 肝障害度Aでは60%, Vp3で38%であった. ただし, 肝障害度Bなどでも予後延長が期待できる症例が認められた. 以上より肝障害度および腫瘍塞栓の進展部位を考慮し, 放射線治療の適応を慎重に決定する必要があると考えられた.
ISSN:1040-9564
1881-9885
DOI:10.11182/jastro1989.14.33