子宮頸癌の放射線療法多施設間での比較

子宮頸癌の放射線治療法と治療成績は施設毎に異なっている. 今回の調査では外照射の照射法は概ね荒居らの提言に従っていた. 腔内照射は施設毎に装置が異なることや, 副作用軽減のための試みを行っているため, 多少の差異がみられた. しかし, 外照射と腔内照射の単純合計総和で, A点線量を55-60Gy程度としている施設がほとんどであった. 今回の調査で明らかになった問題は, 以下の3点である. (1)子宮頸癌放射線治療患者数が激減している. III期患者の減少は予測されていたが, I-II期患者も著しく減少していた. (2)各臨床進行期毎の5年生存率に差がみられ, 特にI期とIV期の治療成績の差が大...

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Veröffentlicht in:Journal of JASTRO 2000-06, Vol.12 (2), p.177-185
Hauptverfasser: 伊東久夫, 吉田弘, 菊池雄三, 晴山雅人, 兼安祐子, 茂松直之, 中野隆史, 加藤恵利子, 茶谷正史, 竹川佳宏, 戸板孝文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:子宮頸癌の放射線治療法と治療成績は施設毎に異なっている. 今回の調査では外照射の照射法は概ね荒居らの提言に従っていた. 腔内照射は施設毎に装置が異なることや, 副作用軽減のための試みを行っているため, 多少の差異がみられた. しかし, 外照射と腔内照射の単純合計総和で, A点線量を55-60Gy程度としている施設がほとんどであった. 今回の調査で明らかになった問題は, 以下の3点である. (1)子宮頸癌放射線治療患者数が激減している. III期患者の減少は予測されていたが, I-II期患者も著しく減少していた. (2)各臨床進行期毎の5年生存率に差がみられ, 特にI期とIV期の治療成績の差が大きかった. 進行期診断の客観性が乏しいことに由来する可能一性がある. (3)副作用の発生率にも差が大きく, 副作用評価法の統一が必要である. 上記の問題点が解決できないと, 施設間の治療法の違いによる治療成績の比較は困難であろう.
ISSN:1040-9564