子宮頸癌術後における予防的傍大動脈リンパ節照射の意義: リンパ節転移と予後との関係

76年~1989年の間に術後照射を行った子宮頸癌 (扁平上皮癌) 163例を対象とし, 予防的傍大動脈リンパ節照射導入前と導入後の群に分けて, 骨盤内リンパ節転移数による治療成績を検討した. 導入前: 10Mv. x線にて全骨盤に50Gy/25回/5週 導入後: 複数個リンパ節転移陽性群に45Gy/25回/5週の傍大動脈リンパ節を含む拡大照射野にて予防照射を実施した. 骨盤内リンパ節転移数の増加に比例して有意に生存率の低下を示し, 特に, リンパ節転移3個以上の場合は, 骨盤外再発のリスクが高い. 傍大動脈リンパ節への拡大予防照射を実施することにより, 傍大動脈リンパ節への再発の頻度は軽減する...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Journal of JASTRO 1995/12/25, Vol.7(4), pp.341-349
Hauptverfasser: 熊野, 町子, 有田, 繁広, 石田, 修, 村野, 喜彦, 澄田, 貢, 奥村, 雅彦, 南部, 秀和
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:76年~1989年の間に術後照射を行った子宮頸癌 (扁平上皮癌) 163例を対象とし, 予防的傍大動脈リンパ節照射導入前と導入後の群に分けて, 骨盤内リンパ節転移数による治療成績を検討した. 導入前: 10Mv. x線にて全骨盤に50Gy/25回/5週 導入後: 複数個リンパ節転移陽性群に45Gy/25回/5週の傍大動脈リンパ節を含む拡大照射野にて予防照射を実施した. 骨盤内リンパ節転移数の増加に比例して有意に生存率の低下を示し, 特に, リンパ節転移3個以上の場合は, 骨盤外再発のリスクが高い. 傍大動脈リンパ節への拡大予防照射を実施することにより, 傍大動脈リンパ節への再発の頻度は軽減するが, virchow節への転移並びに血行転移を抑制するまでには至らず, 予後の改善には結びつかなかった.
ISSN:1040-9564
1881-9885
DOI:10.11182/jastro1989.7.341