電離箱線量計による放射線治療のための線量統一の歩み

放射線治療のための線量の統一に関する我が国での進歩発展の歩みを総括した. 放射線の量及び単位に関する変遷や, そのための線量測定について関連する歴史的項目も記載した. また, 昭和43年から昭和54年にかけて何度か行われたコバルト60ガンマ線, 高エネルギーX線, 電子線, RALS用密封小線源の線量や出力の相互比較の結果についてもふれた. 昭和46年に医療用線量標準センターが日本医学放射線学会によって設立され, また, 日本医学放射線物理学会の前身である物理部会によって “吸収線量の標準測定法” の初版が昭和47年, 特に改訂版が昭和61年に発行されたことにより, 治療線量の全国統一は一段と...

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Veröffentlicht in:Journal of JASTRO 1995/03/25, Vol.7(1), pp.11-20
1. Verfasser: 川島, 勝弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:放射線治療のための線量の統一に関する我が国での進歩発展の歩みを総括した. 放射線の量及び単位に関する変遷や, そのための線量測定について関連する歴史的項目も記載した. また, 昭和43年から昭和54年にかけて何度か行われたコバルト60ガンマ線, 高エネルギーX線, 電子線, RALS用密封小線源の線量や出力の相互比較の結果についてもふれた. 昭和46年に医療用線量標準センターが日本医学放射線学会によって設立され, また, 日本医学放射線物理学会の前身である物理部会によって “吸収線量の標準測定法” の初版が昭和47年, 特に改訂版が昭和61年に発行されたことにより, 治療線量の全国統一は一段と加速された. そこに推奨されているリファレンス線量計は, 電離箱型のJARP形線量計である. 電離箱線量計は, 扱い易く安定し, 精度の高いものではあるが, 取り扱いに習熟している必要があるので, そのノウハウについて一覧表で示した. また, 国家標準へのトレーサビリテイの確保に対しては, 個々の放射線治療施設の理解と協力が重要である. 今後の治療線量の統一における大きな課題の一つは, 不均質層の補正の問題にある.
ISSN:1040-9564
1881-9885
DOI:10.11182/jastro1989.7.11