転移性脳腫瘍に対する1日2回照射法についてのpilot study

脳転移巣を持つ28例に対して1回2Gy, 1日2回, 総計48Gyの照射法で治療を行った.通常, 脳転移巣を持つ患者では生存期間が限られているが, ごく少数は長期生存することがある.これらの患者に対し, 放射線障害を増加させずにその治療期間を短縮するのが目的である.28例のうち26例で治療を完了した.中止した2例は, 1例は片麻痺の出現, もう1例は意識レベルの低下が原因であったがいずれも原発巣の進展が原因と考えられた.26例中3例で副作用がみられたがいずれも嘔気, 嘔吐であり薬剤で制御され, この方法の急性副作用は許容範囲であると考えられた.この方法による症状の改善の度合, 奏功率ともに従来...

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Veröffentlicht in:Journal of JASTRO 1992/12/25, Vol.4(4), pp.223-227
Hauptverfasser: 佐藤, 導直, 徳植, 公一, 秋根, 康之, 秋元, 哲夫, 荻野, 尚, 築山, 巌, 小野, 良祐, 柄川, 順
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脳転移巣を持つ28例に対して1回2Gy, 1日2回, 総計48Gyの照射法で治療を行った.通常, 脳転移巣を持つ患者では生存期間が限られているが, ごく少数は長期生存することがある.これらの患者に対し, 放射線障害を増加させずにその治療期間を短縮するのが目的である.28例のうち26例で治療を完了した.中止した2例は, 1例は片麻痺の出現, もう1例は意識レベルの低下が原因であったがいずれも原発巣の進展が原因と考えられた.26例中3例で副作用がみられたがいずれも嘔気, 嘔吐であり薬剤で制御され, この方法の急性副作用は許容範囲であると考えられた.この方法による症状の改善の度合, 奏功率ともに従来法と同程度との印象を受けた.平均生在期間は12週であり, 従来法での報告と比較して劣っていなかった.以上のことから我々はこの方法と従来法を比較する多施設による無作為比較臨床試験を開始した.
ISSN:1040-9564
1881-9885
DOI:10.11182/jastro1989.4.223