S状結腸・直腸癌骨盤内再発例に対する放射線治療の検討

状結腸・直腸癌骨盤内再発例14例について, 疹痛緩解を目的とした放射線治療を施行した.自覚症状を有する局所再発に対する対症的照射効果および再発以後の生存期間延長について検討を加えた. 照射法は, 10Mvx線にて骨盤部に30~54Gyの照射を行い, 内7例に疹痛の残存する会陰部・肛門部に対し電子線または60Co照射を追加した. 14例全例に, 除痛効果など臨床症状の改善が認められた. 累積2年生存率は全14例および臨床的に遠隔転移の明らかでない9症例においてそれぞれ33.9%, 57.6%であった. 重篤な放射線障害は認められなかった. 放射線治療は対症的治療効果が優れ, 治療後の機能障害が少...

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Veröffentlicht in:Journal of JASTRO 1989/06/25, Vol.1(2), pp.89-93
Hauptverfasser: 篠崎, 淳, 片野, 進, 中島, 信明, 飯野, 祐
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:状結腸・直腸癌骨盤内再発例14例について, 疹痛緩解を目的とした放射線治療を施行した.自覚症状を有する局所再発に対する対症的照射効果および再発以後の生存期間延長について検討を加えた. 照射法は, 10Mvx線にて骨盤部に30~54Gyの照射を行い, 内7例に疹痛の残存する会陰部・肛門部に対し電子線または60Co照射を追加した. 14例全例に, 除痛効果など臨床症状の改善が認められた. 累積2年生存率は全14例および臨床的に遠隔転移の明らかでない9症例においてそれぞれ33.9%, 57.6%であった. 重篤な放射線障害は認められなかった. 放射線治療は対症的治療効果が優れ, 治療後の機能障害が少ないことから, 自覚症状を有する骨盤内再発症例においてよい適応であると考えられた.
ISSN:1040-9564
1881-9885
DOI:10.11182/jastro1989.1.89