糖尿病者にスタチンは禁忌―緊急提言
【解説】 「はじめに」 糖尿病(II型)の主な合併症として心血管疾患がある. そこで糖尿病は心疾患のリスク因子とされ, 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版」では, 糖尿病者に対しLDL-C値のより厳しい管理を勧めている1). すなわち糖尿病などのリスクをもたない人に対する管理目標値に対し糖尿病者では40mg/dL低く設定している(120mg/dL未満). このレベルは一般に食事療法や運動などでは容易に到達しがたく, 多くの場合にスタチンなどのコレステロール低下剤の使用を必須なものとしている. ところがスタチンは血糖値や糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を上げ, 糖尿病を新規発症させるこ...
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Veröffentlicht in: | 脂質栄養学 2013, Vol.22(2), pp.173-186 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【解説】 「はじめに」 糖尿病(II型)の主な合併症として心血管疾患がある. そこで糖尿病は心疾患のリスク因子とされ, 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版」では, 糖尿病者に対しLDL-C値のより厳しい管理を勧めている1). すなわち糖尿病などのリスクをもたない人に対する管理目標値に対し糖尿病者では40mg/dL低く設定している(120mg/dL未満). このレベルは一般に食事療法や運動などでは容易に到達しがたく, 多くの場合にスタチンなどのコレステロール低下剤の使用を必須なものとしている. ところがスタチンは血糖値や糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を上げ, 糖尿病を新規発症させることが明らかになってきた(I章で詳述). そこで欧米ではスタチンの添付文書に"血糖値やHbA1c値を上げる"との記載が義務づけられることとなった(2012年)2,3). 米国FDAはさらに, 「まれではあるが認知障害がおこる」としている3). |
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ISSN: | 1343-4594 1883-2237 |
DOI: | 10.4010/jln.22.173 |