日本人のハンセン病発症における細菌センサー分子の遺伝子多型の関与
らい菌による慢性感染症であるハンセン病は、本邦においては新規発生をほぼ制圧できているものの、途上国ではまだ多くの患者がいる。ハンセン病発症に作用する宿主側要因の一つとして、遺伝的素因の関与が想定され、実際にいくつかの遺伝子変異が、発症の有無のみならず、らい腫型/類結核型/らい反応といった病型の違いにおいても関与することが報告されている。今回我々は、近年の自然免疫に関する研究の進展に基づき、代表的な細菌センサー分子であるTLR2・DC-SIGN・NOD1・NOD2 に着目し、日本人ハンセン病患者における各遺伝子の一塩基多型(SNP)の有無を検索した。その結果、DC-SIGN -336 のSNP...
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Veröffentlicht in: | 日本ハンセン病学会雑誌 2009, Vol.78(3), pp.255-261 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | らい菌による慢性感染症であるハンセン病は、本邦においては新規発生をほぼ制圧できているものの、途上国ではまだ多くの患者がいる。ハンセン病発症に作用する宿主側要因の一つとして、遺伝的素因の関与が想定され、実際にいくつかの遺伝子変異が、発症の有無のみならず、らい腫型/類結核型/らい反応といった病型の違いにおいても関与することが報告されている。今回我々は、近年の自然免疫に関する研究の進展に基づき、代表的な細菌センサー分子であるTLR2・DC-SIGN・NOD1・NOD2 に着目し、日本人ハンセン病患者における各遺伝子の一塩基多型(SNP)の有無を検索した。その結果、DC-SIGN -336 のSNP が患者/健常者間で有意差を示しハンセン病発症に関与すること、特にTLR2 -16934 の特定の遺伝子型においてDC-SIGN -336 のSNP が群間有意差を示し、変異間に相互作用があることが示唆された。 |
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ISSN: | 1342-3681 1884-314X |
DOI: | 10.5025/hansen.78.255 |