C04 病棟レクリエーション~土・日曜日にレクリエーションを実施しての一考察

近年レクリエーション(以下レク)は, 利用者が日常生活を営む上で「楽しい生活を創造する」という広義的な捉え方をするようになってきている. 当病棟の患者様は, 在院日数が1年以上と長く, ハンセン病の後遺症, 重複障害に加え, 脳血管障害, 骨折後のリハビリと長期化している. 疾患を抱えての特性はあっても, ここでは生活の場となっている. 当病棟のレクは, 月1回の病棟レクと園主催で行われている行事参加が主で, 平日はリハビリ訓練や外来受診, 舎訓練で忙しくレクに参加できない患者もいる. また, 「土, 日は, 何もすることがなくてつまらないな. 」との声も聞かれた. 患者のQOLを向上させるた...

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Veröffentlicht in:日本ハンセン病学会雑誌 2004, Vol.73 (2), p.164-164
Hauptverfasser: 藍場トシ江, 後藤礼子, 鈴木敦子, 森川志津子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年レクリエーション(以下レク)は, 利用者が日常生活を営む上で「楽しい生活を創造する」という広義的な捉え方をするようになってきている. 当病棟の患者様は, 在院日数が1年以上と長く, ハンセン病の後遺症, 重複障害に加え, 脳血管障害, 骨折後のリハビリと長期化している. 疾患を抱えての特性はあっても, ここでは生活の場となっている. 当病棟のレクは, 月1回の病棟レクと園主催で行われている行事参加が主で, 平日はリハビリ訓練や外来受診, 舎訓練で忙しくレクに参加できない患者もいる. また, 「土, 日は, 何もすることがなくてつまらないな. 」との声も聞かれた. 患者のQOLを向上させるためにも, 楽しい時間を生み出す支援はできないか今回, 土, 日曜日の余暇時間の過ごし方について振り返り, 余暇時間を利用してのレクを企画, 実践することが出来たので報告する. 目的 土, 日曜日の余暇時間を有効に活用することで, 高齢者のQOLの向上を目指す. 方法 1. 土, 日曜日の余暇時間活用について患者17名の聞き取り調査 2. 月2回, 土, 日曜日にレクリエーション実施 3. 病棟スタッフ18名へ質問紙による調査 結果, 考察 聞き取り調査の結果は, 土, 日曜日(以下土, 日)にレクを行うことについて患者17名のうち14名が賛成で内容は, カラオケ, ゲーム, 散歩などであった. 患者は, 土, 日のレクを望んでおり楽しみたいと考えている. 実際に, すいか割り大会, ボウリング大会多磨カラオケクラブビデオ鑑賞会, カラオケ大会など行うと, みな生き生きとした表情で参加していた. このことは, 老人特有の閉じこもり防止になると思われる. 病棟レク, 園行事, 土, 日のレクと続いた時は疲労が見られた為, 企画時には日時の検討が大切である. スタッフのアンケート結果は, 過半数が賛成としながらも土日の勤務体制の問題をあげるスタッフが多かった. これは, 痴呆防止やQOLの維持, 向上の為にレクを取り入れる必要性を認めながら, 土日のマンパワー不足をあげていることから, レクの日には, 応援体制を整えていく必要があると思われる. 結論 1. 土, 日の余暇時間にも, レクを取り入れることは, 患者の楽しみとなり生き生きとしている. 2. レク内容は, 患者の希望にかなったものを行うことで, QOLの向上につながる.
ISSN:1342-3681