C03 子供たちとの触れあいで入所者の心が開かれる-コミュニティ・ケアの与える影響
【目的】「老人と子ども」の著書によると, 高齢者が子どもと触れあうことで, 安心感や昔の事などを思い出し一緒に物を作りたい, 遊びたいという潜在能力を引き出しADL低下予防の効果があると書かれている. そこで, 入所者の皆さんを地域の子供たちと交流を行なうことで, 表情にも明るさや笑い声も聞かれ, これまで消極的だった一部の入所者も交流会に参加するようになった. 定期交流会によりこのような入所者の変化をアンケート結果にもとづき評価し, 良い結果が得られたので経過を報告する. 【方法】(1)月1回の交流会を持つ. (遊戯, 工作, バレー応援, 七夕, クリスマス会, 保育園訪問)(2)アンケー...
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Veröffentlicht in: | 日本ハンセン病学会雑誌 2004, Vol.73 (2), p.163-163 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】「老人と子ども」の著書によると, 高齢者が子どもと触れあうことで, 安心感や昔の事などを思い出し一緒に物を作りたい, 遊びたいという潜在能力を引き出しADL低下予防の効果があると書かれている. そこで, 入所者の皆さんを地域の子供たちと交流を行なうことで, 表情にも明るさや笑い声も聞かれ, これまで消極的だった一部の入所者も交流会に参加するようになった. 定期交流会によりこのような入所者の変化をアンケート結果にもとづき評価し, 良い結果が得られたので経過を報告する. 【方法】(1)月1回の交流会を持つ. (遊戯, 工作, バレー応援, 七夕, クリスマス会, 保育園訪問)(2)アンケート調査. 【結果】(1)平成14年12月に入所者の作成(段ボール細工:サンタ, トナカイ)したクリスマスプレゼントをきっかけに月1回の交流会が始まった. 当初は, 保育園児の訪問に戸惑いをみせていた入所者の方も今では, 毎月の交流会を楽しみにしている. (2)保育園児との交流会が入所者の皆さんにとって, どう変化したのか調べるためにアンケートを実施した. アンケートの内容を見ると「孫のように可愛い. 元気がでてくる」, 「子供と遊ぶことが楽しい」, 「自分達には, 子供はいないがこの様に子供たちとの交流会を持たせてくれて有り難い」と言う声が聞かれた. 【結論】入所者にとって子供たちと遊ぶこと, 話をする事が生活の満足感を高め, また主体的に関わりを持つ事で入所者自身の自信にもつながった. 生活速度, 生活リズムがほぼ同じである子供と高齢者は, 良きコミュニケーションのパートナーであり時間を共有する「遊び仲間」として位置づけられ, 安心して交流会を持つ事ができた. 「昔は子供たちと触れあうことは許されなかった」と涙ぐむ方もいて, 月一回の交流会は入所者の心理面にも良い効果が現れた. 高齢化する入所者のケアにおいては, 今後も世代間交流(子供)を積極的に取り入れ, 継続させていく必要性がある. |
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ISSN: | 1342-3681 |