少菌型ハンセン病の1例

症例:31歳, 女性. フィリピン出身, 数年前から日本に在住. 主訴:顔面, 頸部の皮疹. 初診:平成12年9月4日. 既往歴:特記すべき事なし. 家族歴:ハンセン病を思わせる症状を呈する者なし. 現病歴:初診の約1年前の平成11年7月頃から左大腿部, 臀部右側に, 平成12年4月頃からは頸部に自覚症状の無い紅色局面が出現した. 初診の約2ヵ月前の平成12年7月頃からは顔面にも紅色局面が出現したため某医皮膚科受診し, 外用薬を処方された. 著変ないため, 同月に某内科医院受診し, マレイン酸クロロフェニラミン等を処方された. これらの内服にても著変ないため前医皮膚科再診し, 当科に紹介され受...

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Veröffentlicht in:日本ハンセン病学会雑誌 2003, Vol.72(3), pp.263-265
Hauptverfasser: 田村, 暢子, 山本, 美穂, 西澤, 春彦, 猪又, 直子, 高橋, さなみ, 北村, 創, 長谷, 哲男, 倉薗, 普子, 原, 正道, 杉田, 泰之, 三木, 信男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例:31歳, 女性. フィリピン出身, 数年前から日本に在住. 主訴:顔面, 頸部の皮疹. 初診:平成12年9月4日. 既往歴:特記すべき事なし. 家族歴:ハンセン病を思わせる症状を呈する者なし. 現病歴:初診の約1年前の平成11年7月頃から左大腿部, 臀部右側に, 平成12年4月頃からは頸部に自覚症状の無い紅色局面が出現した. 初診の約2ヵ月前の平成12年7月頃からは顔面にも紅色局面が出現したため某医皮膚科受診し, 外用薬を処方された. 著変ないため, 同月に某内科医院受診し, マレイン酸クロロフェニラミン等を処方された. これらの内服にても著変ないため前医皮膚科再診し, 当科に紹介され受診した. 現症:おとがい部に境界明瞭で軽度隆起し, 表面に光沢を帯びた紅色局面を認めた. 頸部右側に境界明瞭な鱗屑を伴う紅色局面を認めた(図1a). 臀部右側に3cm大の紅色局面を, 左大腿部に10cm大の境界明瞭で周辺部に紅色調の強い扁平隆起性局面を認めた(図1b). 計4個の皮疹部全てにおいて触覚と痛覚の低下が認めた. 右の尺骨神経に数珠状の肥厚を認めた.
ISSN:1342-3681
1884-314X
DOI:10.5025/hansen.72.263