慢性関節リウマチを合併したハンセン病LLの1例
慢性関節リウマチの経過中に発症した, ハンセン病LLの症例について報告する. 患者;67歳, 女. 無職. 主訴;顔面の多発性, 隆起性暗褐色皮疹. 初診;平成4年7月10日. 既往歴;慢性関節リウマチ(25年前より治療中). 現病歴;初診約3年前より, 顔面に隆起性暗褐色皮疹出現. 徐々に頚部, 背部, 四肢にも同様の皮疹が出現. 四肢末端の知覚鈍麻のため, 熱傷を頻回に負うようになった. 皮疹自体にそう痒, 疼痛はなし. 神経学的所見;四肢の知覚障害があり, 末梢側は脱失. 温痛覚が最も顕著で, 触覚, 振動覚, 深部知覚の順に障害され, chronic sensory polyneuro...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 慢性関節リウマチの経過中に発症した, ハンセン病LLの症例について報告する. 患者;67歳, 女. 無職. 主訴;顔面の多発性, 隆起性暗褐色皮疹. 初診;平成4年7月10日. 既往歴;慢性関節リウマチ(25年前より治療中). 現病歴;初診約3年前より, 顔面に隆起性暗褐色皮疹出現. 徐々に頚部, 背部, 四肢にも同様の皮疹が出現. 四肢末端の知覚鈍麻のため, 熱傷を頻回に負うようになった. 皮疹自体にそう痒, 疼痛はなし. 神経学的所見;四肢の知覚障害があり, 末梢側は脱失. 温痛覚が最も顕著で, 触覚, 振動覚, 深部知覚の順に障害され, chronic sensory polyneuropathyと診断. 細菌学的検査所見;鼻汁および背部の丘疹部の塗抹標本で, 多数の抗酸性桿菌を検出. 病理学的所見;顔面, 背部の丘疹部生検にて, 非薄な表皮と真皮の浸潤層の間に狭い正常部を有し, 浸潤部は泡沫状の胞体を持つ大型の組織球様の細胞が密にみられた. Fite染色にて, 浸潤層の胞体内に赤染する多数の桿菌を認めた. 経過;入院にて, ニューキノロン系抗菌剤を含む多剤併用療法をおこなった. 皮疹は大きさ, 数ともに徐々に減少した. erythema nodosum leprosumの発現はみられなかった. |
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ISSN: | 1342-3681 |