座位から臥位までの動作

「はじめに」 座位から臥位までの動作は, 私たちの生活のなかでは, 主に就寝する際におこなわれる動作であり, 他の基本動作に比べ比較的頻度が少ない動作の一つではないだろうか. また, 基本動作のなかに座位から臥位までの動作を指す言葉が見当たらない. しかし, 病院等の施設に入院されている患者は, 主たる生活の場がベッド上であり, ADLの介助量が多いほどベッド上臥位での生活となる. そのため, 必然的にトイレ動作や入浴動作などの後にベッド上で臥位になることが多くなる. 理学療法においても臥位から治療を開始することもあり, 座位から臥位までの動作は頻度の多い動作であるといえる. しかしながら,...

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Veröffentlicht in:関西理学療法 2015, Vol.15, pp.3-6
Hauptverfasser: 石濱, 崇史, 木津, 彰斗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 座位から臥位までの動作は, 私たちの生活のなかでは, 主に就寝する際におこなわれる動作であり, 他の基本動作に比べ比較的頻度が少ない動作の一つではないだろうか. また, 基本動作のなかに座位から臥位までの動作を指す言葉が見当たらない. しかし, 病院等の施設に入院されている患者は, 主たる生活の場がベッド上であり, ADLの介助量が多いほどベッド上臥位での生活となる. そのため, 必然的にトイレ動作や入浴動作などの後にベッド上で臥位になることが多くなる. 理学療法においても臥位から治療を開始することもあり, 座位から臥位までの動作は頻度の多い動作であるといえる. しかしながら, 座位と臥位という基本動作の間をつなぐ, 座位から臥位までの動作について, その実用性が検討されることは少なく, 能力低下の問題や目標設定として挙げられることはほとんどみられない. 理学療法では, 必要とする目的動作だけではなく, その目的動作を達成する経過の動作にも丁寧な配慮が必要であり, 治療効果を持続させる一つの要因としても重要視していくべきである.
ISSN:1346-9606
1349-9572
DOI:10.11354/jkpt.15.3