上肢挙上時の運動側外腹斜筋による体幹安定化メカニズム

「はじめに」臨床的に腹筋の筋緊張低下や姿勢不良がある場合に肩関節の運動機能低下をきたすことを頻繁に経験する. 体幹のアライメントを修正, または胸郭を軽く固定するだけで上肢挙上が容易にできることもある. 腹筋の運動機能は主に体幹屈曲や回旋運動に関連することは知られている1, 2). 腹筋を個別に評価できる部位が提唱3)されてから個々の腹筋の運動機能について報告されている. 内腹斜筋は荷重により生じる仙腸関節の剪断力に対しそれを安定させる役割があると報告している4). しかし, 外腹斜筋に関してはその運動機能はほとんど報告されていない. 外腹斜筋は肋骨の外側で前鋸筋と筋連結しており, 上肢の運動...

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Veröffentlicht in:関西理学療法 2012, Vol.12, pp.29-34
Hauptverfasser: 三浦, 雄一郎, 福島, 秀晃, 森原, 徹, 鈴木, 俊明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」臨床的に腹筋の筋緊張低下や姿勢不良がある場合に肩関節の運動機能低下をきたすことを頻繁に経験する. 体幹のアライメントを修正, または胸郭を軽く固定するだけで上肢挙上が容易にできることもある. 腹筋の運動機能は主に体幹屈曲や回旋運動に関連することは知られている1, 2). 腹筋を個別に評価できる部位が提唱3)されてから個々の腹筋の運動機能について報告されている. 内腹斜筋は荷重により生じる仙腸関節の剪断力に対しそれを安定させる役割があると報告している4). しかし, 外腹斜筋に関してはその運動機能はほとんど報告されていない. 外腹斜筋は肋骨の外側で前鋸筋と筋連結しており, 上肢の運動機能に関連すると考えられる. 上肢と体幹運動機能の関係性についてバッグの持ち方が体幹筋の筋活動に与える影響5), 肩関節運動方向の相違が腹筋の筋活動に与える影響6)について報告されているが, 上肢挙上における体幹安定化のメカニズムは充分に解明されていない.
ISSN:1346-9606
1349-9572
DOI:10.11354/jkpt.12.29