Q 立位・歩行時に著明な体幹屈曲を呈するパーキンソン病の1症例
「症例紹介」本症例は約10年前にパーキンソン病を発症した70歳代の女性である. 発症前より両変形性膝関節症を呈しており, 2年前には転倒により右大腿骨転子部骨折を受傷され髄内釘固定術を施行している. そして骨折後リハビリテーション目的にて当院入院となり, 退院後はデイケアセンターを利用し引き続きリハビリテーションを継続している. 本症例については右大腿骨転子部骨折や両変形性膝関節症による下肢の関節可動域制限はあるものの, ADLの阻害因子としての影響は少なく, むしろパーキンソン病による特徴的な体幹前傾姿勢の影響によりADLの低下が引き起こされていると考えられた. また本症例のニーズとしても「...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 関西理学療法 2008, Vol.8, p.144-150 |
---|---|
Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「症例紹介」本症例は約10年前にパーキンソン病を発症した70歳代の女性である. 発症前より両変形性膝関節症を呈しており, 2年前には転倒により右大腿骨転子部骨折を受傷され髄内釘固定術を施行している. そして骨折後リハビリテーション目的にて当院入院となり, 退院後はデイケアセンターを利用し引き続きリハビリテーションを継続している. 本症例については右大腿骨転子部骨折や両変形性膝関節症による下肢の関節可動域制限はあるものの, ADLの阻害因子としての影響は少なく, むしろパーキンソン病による特徴的な体幹前傾姿勢の影響によりADLの低下が引き起こされていると考えられた. また本症例のニーズとしても「体をまっすぐにしたい」とのことであり, 体幹屈曲・伸展中間位の保持が可能となることで, 食事のときの姿勢, 更衣動作など座位や立位での動作の効率改善・動作範囲の拡大, 歩行の安定性向上などにつながっていくと考えられたことから理学療法における目標として姿勢の改善を挙げ, 治療をすすめている. |
---|---|
ISSN: | 1346-9606 |