大腿直筋肉ばなれ後の鍼パルス刺激による早期スポーツ復帰の一症例

はじめに スポーツ活動中に大腿直筋肉ばなれをきたし血腫を認めた症例を経験した. 筋の損傷程度は重度であり, スポーツ活動が困難な状態であった. 高沢1)によると, 肉ばなれとはランニングやジャンプなどで急激に筋が収縮することにより筋線維のごく一部, あるいは筋線維束間の組織が損傷された状態とある. 肉ばなれなどのスポーツ外傷は, スポーツの種目や競技レベル, トレーニングの質や量, トレーニング環境など様々な要因によって生じる. スポーツ外傷の治療目的は, 様々な機能障害を軽減させ競技復帰可能な状態にし, さらにその再発を防止することである. そこで本症例の治療法として鍼治療を実施した. 鍼治...

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Veröffentlicht in:関西理学療法 2006, Vol.6, pp.123-129
Hauptverfasser: 服部, 祐介, 山内, 仁, 大工谷, 新一, 中里, 伸也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに スポーツ活動中に大腿直筋肉ばなれをきたし血腫を認めた症例を経験した. 筋の損傷程度は重度であり, スポーツ活動が困難な状態であった. 高沢1)によると, 肉ばなれとはランニングやジャンプなどで急激に筋が収縮することにより筋線維のごく一部, あるいは筋線維束間の組織が損傷された状態とある. 肉ばなれなどのスポーツ外傷は, スポーツの種目や競技レベル, トレーニングの質や量, トレーニング環境など様々な要因によって生じる. スポーツ外傷の治療目的は, 様々な機能障害を軽減させ競技復帰可能な状態にし, さらにその再発を防止することである. そこで本症例の治療法として鍼治療を実施した. 鍼治療は, 伝統的な経絡治療, 中医学など東洋医学理論に基づいておこなう方法がある. しかし最近では, 現代医学的な診断により局所的な筋硬結の改善のためにおこなう置鍼や単刺, 筋, 神経, 腱の炎症を軽減させるためにおこなう低周波鍼通電療法などがある.
ISSN:1346-9606
1349-9572
DOI:10.11354/jkpt.6.123