後十字靱帯再建術を施行したテコンドー競技選手への理学療法: 術後管理に対する表面筋電図を用いた動作分析の応用

今回, 筆者らは後十字靱帯(posterior cruciate ligament;PCL)再建術を施行されたテコンドー競技選手の理学療法を経験した. テコンドー競技では素早い蹴り動作やフットワークが要求されるためにPCLへの負荷は大きくなることが推察される. したがって本症例では, テコンドー競技特有のスポーツ動作においてPCLへの牽引負荷を回避した状態で機能維持ができるかに留意して術後理学療法を行った. その具体策の一つとして, 再建靱帯にかかる牽引負荷を予測するために動作分析による評価に筋電図評価を加え, 術後管理を行った. 本稿では筆者らが行った術後管理に対する表面筋電図を用いた動作分...

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Veröffentlicht in:関西理学療法 2001, Vol.1, pp.15-24
Hauptverfasser: 谷埜, 予士次, 熊崎, 大輔, 舌, 正史, 大工谷, 新一, 森, 裕展
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回, 筆者らは後十字靱帯(posterior cruciate ligament;PCL)再建術を施行されたテコンドー競技選手の理学療法を経験した. テコンドー競技では素早い蹴り動作やフットワークが要求されるためにPCLへの負荷は大きくなることが推察される. したがって本症例では, テコンドー競技特有のスポーツ動作においてPCLへの牽引負荷を回避した状態で機能維持ができるかに留意して術後理学療法を行った. その具体策の一つとして, 再建靱帯にかかる牽引負荷を予測するために動作分析による評価に筋電図評価を加え, 術後管理を行った. 本稿では筆者らが行った術後管理に対する表面筋電図を用いた動作分析の応用とテコンドー競技の特性を考慮した理学療法経過の一部を通して, 骨関節疾患の動作分析の重要性について紹介する. 症例 症例は27歳男性で, テコンドー競技のフェザーウエイト級日本代表選手であった. 現病歴平成11年6月に行われた試合中に対戦相手に右下腿前面を蹴られ, 右膝の痛みや不安定感を訴えるようになった.
ISSN:1346-9606
1349-9572
DOI:10.11354/jkpt.1.15