RSV下気道炎におけるランダム化比較試験によるIFN-γ,IL-4,Th1/Th2の変動とプランルカストの影響

【目的】RSウイルス (respiratory syncytial virus : RSV) は, 乳幼児に肺炎や細気管支炎などを引き起こし, 時に反復性喘鳴の原因となる. ロイコトリエン受容体拮抗薬 (LTRA) がRSV下気道炎の長期予後改善に有効との報告や, RSV感染後にTh1/Th2不均衡が生じるという報告があるが長期間変動をみた報告はない. LTRAの一つであるプランルカストの長期投与の影響を検討した. $【対象と方法】月齢2か月以上24か月未満のRSV下気道炎入院児を対象とし (基礎疾患のある例, 重症例は除外), 無作為にプランルカストを投与し, その影響をみた. 6か月間プラ...

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Veröffentlicht in:東京女子医科大学雑誌 2022/06/25, Vol.92(3), pp.75-84
Hauptverfasser: 生谷, 真己代, 安田, 菜穂子, 志田, 洋子, 大谷, 智子, 杉原, 茂孝
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】RSウイルス (respiratory syncytial virus : RSV) は, 乳幼児に肺炎や細気管支炎などを引き起こし, 時に反復性喘鳴の原因となる. ロイコトリエン受容体拮抗薬 (LTRA) がRSV下気道炎の長期予後改善に有効との報告や, RSV感染後にTh1/Th2不均衡が生じるという報告があるが長期間変動をみた報告はない. LTRAの一つであるプランルカストの長期投与の影響を検討した. $【対象と方法】月齢2か月以上24か月未満のRSV下気道炎入院児を対象とし (基礎疾患のある例, 重症例は除外), 無作為にプランルカストを投与し, その影響をみた. 6か月間プランルカストを投与したプランルカスト群 (P群), 入院中のみ偽薬を投与したコントロール群 (C群) に分け, 入院時, 退院時, 退院6か月後の血清IFN-γ値・IL-4値を測定, フローサイトメトリーにてヘルパーT細胞中のIFN-γ陽性細胞 (Th1), IL-4陽性細胞 (Th2) を測定, その比Th1/Th2を算出し比較検討した. $【結果】P群9例, C群11例で, IFN-γは両群ともに全時期で感度以下が多く, IL-4は両群とも退院時から徐々に低下し, 2群間に差はなかった. Th1, Th2も2群間で有意差はなかったが, Th1/Th2はC群で退院時, 退院6か月後の値が上昇しており, 2群間の比較で退院6か月後の値はC群の方が有意に高値であった (p
ISSN:0040-9022
2432-6178
DOI:10.24488/jtwmu.92.3_75