ダウン症候群関連骨髄増殖性疾患:自然経過と造血微小環境の役割
「緒言」ダウン症候群Down syndrome(DS)は白血病を高率で発症することがよく知られている先天異常であるが, 白血病罹患リスクが高いだけではなく, 低年齢のDS患児における骨髄性白血病は, 成人や非DS小児にはみられない独特な生物学的特性を有する. 本稿ではDSにおける骨髄性白血病の臨床病理学的特徴と発症機序に関する最近の知見を概説するとともに, その発症・進展・寛解を含めたユニークな自然経過と造血微小環境の関わりについて文献的に考察する. 「1. ダウン症候群と白血病」DSは正常人の10~20倍という高い白血病発症リスクを有する. DS患児において, 4歳以上では一般の小児と同様に...
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Veröffentlicht in: | 東京女子医科大学雑誌 2014-03, Vol.84 (suppl-2), p.257-267 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」ダウン症候群Down syndrome(DS)は白血病を高率で発症することがよく知られている先天異常であるが, 白血病罹患リスクが高いだけではなく, 低年齢のDS患児における骨髄性白血病は, 成人や非DS小児にはみられない独特な生物学的特性を有する. 本稿ではDSにおける骨髄性白血病の臨床病理学的特徴と発症機序に関する最近の知見を概説するとともに, その発症・進展・寛解を含めたユニークな自然経過と造血微小環境の関わりについて文献的に考察する. 「1. ダウン症候群と白血病」DSは正常人の10~20倍という高い白血病発症リスクを有する. DS患児において, 4歳以上では一般の小児と同様に急性リンパ性白血病acute lymphoblastic leukemia(ALL)が大部分を占めるが, 4歳未満では急性骨髄性白血病acute myeloid leukemia(AML)の頻度が高く, ALLとほぼ同率でみられるという特徴がある. |
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ISSN: | 0040-9022 |