家族性グルコーストランスポーター1欠損症症候群
「はじめに」脳が生理学的条件下でエネルギー基質として使用できるのはグルコースのみである. グルコーストランスポーター1(glucose transporter type 1: GLUT-1)は12回膜貫通型の膜結合性糖蛋白質で, 脳血液関門における促進拡散型のグルコース輸送を行う1). GLUT-1欠損症症候群(GLUT-1 DS, OMIM606777)は, グルコースが中枢神経系に取り込まれないことにより生じる代謝性脳症である1)~3). 乳児期早期に発作性異常眼球運動, てんかん発作で発症し, 発達遅滞, 筋緊張低下, 痙性麻痺, 小脳失調, ジストニアなどの症状を認め, 低髄液糖症がG...
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Veröffentlicht in: | 東京女子医科大学雑誌 2013-01, Vol.83 (suppl), p.9-13 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」脳が生理学的条件下でエネルギー基質として使用できるのはグルコースのみである. グルコーストランスポーター1(glucose transporter type 1: GLUT-1)は12回膜貫通型の膜結合性糖蛋白質で, 脳血液関門における促進拡散型のグルコース輸送を行う1). GLUT-1欠損症症候群(GLUT-1 DS, OMIM606777)は, グルコースが中枢神経系に取り込まれないことにより生じる代謝性脳症である1)~3). 乳児期早期に発作性異常眼球運動, てんかん発作で発症し, 発達遅滞, 筋緊張低下, 痙性麻痺, 小脳失調, ジストニアなどの症状を認め, 低髄液糖症がGLUT-1 DSの診断の手がかりとなる1)~4). GLUT-1 DSでは, 大多数にSLC2A1遺伝子(遺伝子座1p35-31.3)におけるヘテロ接合性のde novo変異を認め, ハプロ不全が発症に関与する. |
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ISSN: | 0040-9022 |