インクマーカーを使わない前眼部写真法を用いたトーリック眼内レンズ挿入眼における乱視矯正の精度

【緒言】 近年の白内障手術においては, 遠方裸眼視力の良否が患者満足度に影響を及ぼすため, 乱視矯正の重要度が増している. 従来の乱視矯正方法には, 強角膜の強主経線上の切開1), 乱視矯正角膜切開術(astigmatic keratotomy:AK)2), 角膜輪部減張切開(limbal relaxing incision:LRI)3), エキシマレーザーによる乱視矯正術4), プレート型の乱視矯正眼内レンズ5)(intraocular lens:IOL)挿入術などが行われてきたが, 小切開創から挿入可能なアクリソフ(R)IQ toric(以下トーリックIOL, Alcon社)は, 白内障手...

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Veröffentlicht in:東京女子医科大学雑誌 2012, Vol.82 (suppl), p.165-172
Hauptverfasser: 野口晴香, 須藤史子, 島村恵美子, 堀貞夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】 近年の白内障手術においては, 遠方裸眼視力の良否が患者満足度に影響を及ぼすため, 乱視矯正の重要度が増している. 従来の乱視矯正方法には, 強角膜の強主経線上の切開1), 乱視矯正角膜切開術(astigmatic keratotomy:AK)2), 角膜輪部減張切開(limbal relaxing incision:LRI)3), エキシマレーザーによる乱視矯正術4), プレート型の乱視矯正眼内レンズ5)(intraocular lens:IOL)挿入術などが行われてきたが, 小切開創から挿入可能なアクリソフ(R)IQ toric(以下トーリックIOL, Alcon社)は, 白内障手術と同時に正乱視の軽減が可能となったため, 高度な角膜乱視をもつ症例においても, 術後に良好な裸眼視力が以前よりも容易に獲得できるようになっている6)~9). とくに2009年には日本でもこのトーリックIOLが承認され臨床使用が可能になった. 現在トーリックIOLは, SN6AT3(T3), SN6AT4(T4), SN6AT5(T5)の3種類がある.
ISSN:0040-9022