Brugada症候群に対する植込み型除細動器治療の長期予後
「緒言」Brugada症候群は右側胸部誘導のST上昇という特徴的心電図変化と心室細動を主徴とする症候群であり1), 器質的心疾患を有さない心臓性突然死の主要因と考えられている2). 突然死二次予防目的での植込み型除細動器(implantable cardioverter-defibrillator;ICD)治療の有効性を示す報告は多いが3)~6), 予防的使用を含めた植込み後の作動状況や合併症に関する報告は少なく, 特に無症候例への戦略は定まっていない7)8). 本研究では当院でICD治療を受けたBrugada症候群症例に関して, 植込み後の初回適切作動と合併症発生状況から, ICD治療の有用...
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Veröffentlicht in: | 東京女子医科大学雑誌 2007-12, Vol.77 (12), p.624-629 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」Brugada症候群は右側胸部誘導のST上昇という特徴的心電図変化と心室細動を主徴とする症候群であり1), 器質的心疾患を有さない心臓性突然死の主要因と考えられている2). 突然死二次予防目的での植込み型除細動器(implantable cardioverter-defibrillator;ICD)治療の有効性を示す報告は多いが3)~6), 予防的使用を含めた植込み後の作動状況や合併症に関する報告は少なく, 特に無症候例への戦略は定まっていない7)8). 本研究では当院でICD治療を受けたBrugada症候群症例に関して, 植込み後の初回適切作動と合併症発生状況から, ICD治療の有用性と問題点を検証した. 「対象と方法」対象は1990年1月~2007年7月までに当院でICDが植込まれた, タイプ1心電図を有するBrugada症候群44例である. タイプ1心電図はV1~V3誘導のいずれかで, J点で2mm(0.2mV)以上の上に凸のST上昇(coved型)を認めるものとした2). 植込まれたICDに関しては, 2000年6月以降の24例では, 心房リードを有するタイプのICDが使用されていた. 男性が41例(93%)で平均年齢は47±13歳であった. 植込み前の症候, 突然死の家族歴, 心房細動の有無, 電気生理検査の施行状況と結果を確認した. 電気生理検査は右室心尖部, 右室流出路の2点から, 600msec, 400msecの2種の基本周期を用いた3連までの期外刺激法と, 最短刺激間隔200msecまでの高頻度刺激法を行い, 血行動態の破綻する持続性多形性心室頻拍や心室細動の出現を陽性とした. |
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ISSN: | 0040-9022 |