尿管小細胞癌の1例
小細胞癌は肺癌の10~15%を占めるが肺外発生は非常に稀とされ, 予後は極めて不良である. 尿路原発の小細胞癌は膀胱, 前立腺に多く尿管は稀である. 今回我々は, 尿管原発小細胞癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 症例患者:69歳, 男性. 主訴:無症候性肉眼的血尿. 現病歴:2002年4月より反復する肉眼的血尿を主訴に近医を受診し右尿管腫瘍が疑われ, 精査, 加療目的に同年6月当院紹介となった. 既往歴:脳梗塞, 糖尿病, 高血圧, 高脂血症に対し内服治療および食餌療法を受けていた. 初診時現症:身長163cm, 体重70kg, 体温36.5℃, 血圧124/52mmHg...
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Veröffentlicht in: | 東京女子医科大学雑誌 2006-01, Vol.76 (1), p.48-52 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 小細胞癌は肺癌の10~15%を占めるが肺外発生は非常に稀とされ, 予後は極めて不良である. 尿路原発の小細胞癌は膀胱, 前立腺に多く尿管は稀である. 今回我々は, 尿管原発小細胞癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 症例患者:69歳, 男性. 主訴:無症候性肉眼的血尿. 現病歴:2002年4月より反復する肉眼的血尿を主訴に近医を受診し右尿管腫瘍が疑われ, 精査, 加療目的に同年6月当院紹介となった. 既往歴:脳梗塞, 糖尿病, 高血圧, 高脂血症に対し内服治療および食餌療法を受けていた. 初診時現症:身長163cm, 体重70kg, 体温36.5℃, 血圧124/52mmHg, 脈拍62/分. 胸腹部理学的所見に特記すべき異常はない. 表在リンパ節は触知しなかった. 血液生化学検査所見:WBC 1.18×10000/μl, RBC 398×10000/μl, Hb 12.7g/dl, Ht 38.3%, Plt 38.0×10000/μl, BUN 19.7mg/dl, Cre 1.38mg/dl, Na 141mEq/l, K4.0mEq/lその他特記すべき異常を認めなかった. 前医で測定された腫瘍マーカーはCEA(EIA)6.8ng/ml, CAl9-9 64U/mlと高値を認めた. neuron specific enolase(NSE)は測定していなかった. 尿検査所見:一般検尿および尿沈渣では異常を認めず, 尿細胞診でclass Vを認めた. |
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ISSN: | 0040-9022 |