在宅人工呼吸療法実施中のALS療養者におけるカフレーターの導入に関する検討

〔目的, 方法〕HMVにおける安全で効果的な気道浄化(排痰)方法の基準化に資することを目的に, HMV10年めで, 日常的に排痰困難を生じたA氏に対して, カフレーターを用いた排痰看護を実施し, 有用性に関して検討した. 〔結果〕A氏は気管切開下で従量式携帯型人工呼吸器を24時間装着, 訪問看護師による排痰看護と家人等によるタッピングを1日に2~3回実施していたが, HMV 10年めの冬, 排痰困難感が持続し, 気道内圧が20以上, 酸素飽和度が95%より改善しない状況となり, カフレーターの導入となった. 居宅で, 医師, 看護師のモニター下で全身状態を管理しながら, カフレーターの利用を開...

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Veröffentlicht in:東京女子医科大学雑誌 2004-04, Vol.74 (4), p.229-229
Hauptverfasser: 水野優季, 和田雅美, 山中 崇, 小倉朗子, 川村佐和子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的, 方法〕HMVにおける安全で効果的な気道浄化(排痰)方法の基準化に資することを目的に, HMV10年めで, 日常的に排痰困難を生じたA氏に対して, カフレーターを用いた排痰看護を実施し, 有用性に関して検討した. 〔結果〕A氏は気管切開下で従量式携帯型人工呼吸器を24時間装着, 訪問看護師による排痰看護と家人等によるタッピングを1日に2~3回実施していたが, HMV 10年めの冬, 排痰困難感が持続し, 気道内圧が20以上, 酸素飽和度が95%より改善しない状況となり, カフレーターの導入となった. 居宅で, 医師, 看護師のモニター下で全身状態を管理しながら, カフレーターの利用を開始した. この結果, 最高気道内圧が16程度, 酸素飽和度が96%以上となり, 排痰困難感が緩和した. 〔考察〕気道浄化において, カフレーターの有用性が示唆された. 更に効果的な使用方法についての検討とその普及, 提供システムの確立が今後の課題である.
ISSN:0040-9022