アルドステロン産生腺腫と診断された副腎皮質過形成の1例

原発性アルドステロン症の病型についてはいくつか細かく分類されるが1)~3), 治療方針から大まかに言えばアルドステロン産生副腎皮質腺腫(APA), 特発性アルドステロン症(IHA)があり, さらに特殊なものとして糖質コルチコイド抑制性アルドステロン症(GSA)がある. IHAは両側副腎皮質過形成によるものであり, 手術による治癒が期待できない4). そのため, 手術による治癒が期待できるAPAとの鑑別が極めて重要とされているが, 時としてその鑑別が非常に困難であるケースもある. 今回, CTおよび副腎静脈サンプリングでAPAと診断され手術を行ったが, 病理検査で副腎皮質のびまん性の結節様の過形...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:東京女子医科大学雑誌 2003-11, Vol.73 (11), p.484-486
Hauptverfasser: 江本直也, 小野瀬裕之, 川俣博志
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:原発性アルドステロン症の病型についてはいくつか細かく分類されるが1)~3), 治療方針から大まかに言えばアルドステロン産生副腎皮質腺腫(APA), 特発性アルドステロン症(IHA)があり, さらに特殊なものとして糖質コルチコイド抑制性アルドステロン症(GSA)がある. IHAは両側副腎皮質過形成によるものであり, 手術による治癒が期待できない4). そのため, 手術による治癒が期待できるAPAとの鑑別が極めて重要とされているが, 時としてその鑑別が非常に困難であるケースもある. 今回, CTおよび副腎静脈サンプリングでAPAと診断され手術を行ったが, 病理検査で副腎皮質のびまん性の結節様の過形成が認められた症例を報告する. 症例 患者:58歳男性. 現病歴:20歳より高血圧を指摘され, 42歳より降圧剤の投与を受けていた. 利尿薬の投与を受けていたが低K血症を認めるため, 1年前からアムロジピンに変更した. その後も低K血症が続くため, 当科を紹介され受診し, 精査目的で入院となった.
ISSN:0040-9022