小児心不全患者におけるシラザプリルの効果

アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)は心不全治療に有用な薬であるが1)-4), 小児における薬理学的動態や血行動態的効果および長期効果についてはいまだ不明な点が多い. 今回の研究の目的は, 腎毒性が比較的少ないACE阻害薬であるシラザプリル5)の, 小児における至適投与量の設定と, 短期間における血行動態への効果を調べ, さらに長期投与における有効性を検討することである. 対象および方法 本研究は対象患者あるいはその保護者より口頭で許可を得た上で1993年より行い, 長期投与を行っている症例については現在も治療, 投与を続けている. 3段階に分けて検討を行った. 1. 段階1:シラザ...

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Veröffentlicht in:東京女子医科大学雑誌 2002-12, Vol.72 (12), p.497-502
1. Verfasser: 間峡介
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)は心不全治療に有用な薬であるが1)-4), 小児における薬理学的動態や血行動態的効果および長期効果についてはいまだ不明な点が多い. 今回の研究の目的は, 腎毒性が比較的少ないACE阻害薬であるシラザプリル5)の, 小児における至適投与量の設定と, 短期間における血行動態への効果を調べ, さらに長期投与における有効性を検討することである. 対象および方法 本研究は対象患者あるいはその保護者より口頭で許可を得た上で1993年より行い, 長期投与を行っている症例については現在も治療, 投与を続けている. 3段階に分けて検討を行った. 1. 段階1:シラザプリルの至適投与量の検討 1)対象 心臓カテーテル検査の目的で入院した20例の小児(3ヵ月から13歳, 45±3. 5歳)を対象とした. 2)方法 無作為に3群に分け, それぞれシラザプリルを0. 01, 0. 02, 0. 04mg/kg投与した. 投与後2, 6, 12, 24時間後に血漿ACE活性, シラザプリルの活性代謝物であるシラザプリラート濃度を測定した.
ISSN:0040-9022