採卵当日にMIからMIIへ成熟した卵子の培養成績および臨床成績

卵丘細胞除去後は未熟卵 (MI) であったが数時間後に第1極体を放出する卵子についての報告が散見される. そこで, 我々は採卵当日metaphase I (MI) からmetaphase II (MII) へ成熟した卵子を用いたICSIの培養成績および臨床成績の検討を行った. 2010年1月から2018年12月のあいだに, MIからMIIへ成熟した卵子を用いてICSIを施行した10,605周期の培養成績および臨床成績の検討を行った. 通常の成熟卵を対象とし比較検討したが, 培養成績は, 受精率, day3良好胚率, day5良好胚盤胞発生率の各項目においてMI胚盤胞発群で有意に低かった. 一方...

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Veröffentlicht in:Journal of Mammalian Ova Research 2019-10, Vol.36 (2), p.115-121
Hauptverfasser: 片瀬世莉那, 有地あかね, 大村直輝, 村松裕嵩, 小峰祝敏, 向井直子, 伊藤かほり, 門前志歩, 遠藤美幸, 木寺信之, 佐々木博, 己斐秀樹, 大原基弘, 依光毅, 清水康史, 河村寿宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:卵丘細胞除去後は未熟卵 (MI) であったが数時間後に第1極体を放出する卵子についての報告が散見される. そこで, 我々は採卵当日metaphase I (MI) からmetaphase II (MII) へ成熟した卵子を用いたICSIの培養成績および臨床成績の検討を行った. 2010年1月から2018年12月のあいだに, MIからMIIへ成熟した卵子を用いてICSIを施行した10,605周期の培養成績および臨床成績の検討を行った. 通常の成熟卵を対象とし比較検討したが, 培養成績は, 受精率, day3良好胚率, day5良好胚盤胞発生率の各項目においてMI胚盤胞発群で有意に低かった. 一方, 臨床成績は凍結融解胚盤胞移植に至った症例で臨床妊娠率, 流産率, 生産率の検討を行ったが, 各項目において両群に有意差がなかった. 卵丘細胞除去時MIであり数時間後にMIIとなる卵子は, 良好胚盤胞へ発生すれば通常のICSIと同等の臨床成績を得られることが示唆された.
ISSN:1341-7738